普賢菩薩(ふげんぼさつ)とは?
(AmazonよりイスムTanaCOCORO[掌] 普賢菩薩 騎象像 《佛法紹隆寺公認》_仏像 フィギュア 国宝 イSム 諏訪大明神 本地仏(ふげんぼさつきぞうぞう) tc3787)
あらゆるとき、あらゆる場所に現れて救済してくれるので、「普賢(=普遍の教え)」という名がついています。
「三人寄れば文殊の知恵」でおなじみの文殊菩薩とともに釈迦如来の脇侍をつとめる仏です。
文殊菩薩が「智の象徴」であるのに対し、普賢菩薩は「行(実践)の菩薩」で、「行動する菩薩」ともいえます。
知識だけ持っていても、実際にやってみないとわからないことはたくさんありますから、「知恵」と「行動」がセットなのですね。
詳しい特徴をみていきましょう。
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普賢菩薩の特徴
白象に乗っていることが多い
文殊殊菩薩が獅子に乗っているのに対し、普賢菩薩は白い象に乗っています。
(昔は実物を見る機会が少なかったからか、我々の知る「象」のイメージともちょっと違うタイプの象に乗っています。「想像の象」というか……牛に近いことも多いような)
なぜ象かというと、象は「悟りの実践」を象徴するから。
また、白という色は「清浄」を表しています。
白象の上の蓮華座に座り、合掌しているお像が多いです。
女性を守護
普賢菩薩は『法華経(ほけきょう)』というお経に登場する菩薩。
『法華経』では「女性も浄土に行ける」と説いたので、普賢菩薩は女性からの信仰を集めたそうです(平安時代以降)。
密教では普賢延命菩薩像もある
密教では、「普賢延命菩薩像」という特殊なお像があります(長寿を願うご祈祷「普賢延命法」のご本尊)。
宝冠をかぶり、2本あるいは20本の腕を持ち、3頭(4頭の場合も)の象に乗るお姿です。
普賢菩薩像の実例
東京 大倉集古館
(※普賢菩薩騎象像は常設展示ではないようです)
平安時代に造られた国宝です。
動物に乗っている仏像の場合、動物や蓮華座が行方不明になっているケースが多いのですが、こちらはすべて平安時代のもの。
奈良 東大寺 四月堂
東大寺といえば大仏さまのイメージですが、四月堂という小さなお堂に普賢菩薩騎象像がまつられています(しかも四月堂の拝観料は無料)。
通年で拝観できますので、「とりあえず普賢菩薩さんにお会いしたい」というときは東大寺四月堂がおすすめです。
【仏像】東大寺 四月堂 - こんなところに普賢菩薩騎象像!(ご本尊は十一面観音立像)
三重 普賢寺
お寺の名前が「普賢寺」であることからも予想できますが、ご本尊は普賢菩薩坐像。
旧国宝(現在は重要文化財)。
国内最古級の普賢菩薩だそうです。
東寺の梵天像に似ているので、その系統(弟子とか)の仏師作ではないかとのこと。
大分 大山寺 (密教系 普賢延命菩薩坐像)
密教系の普賢菩薩像。
腕は通常の2本+12本。
台座の下段に白象が8頭、台座上段に白象4頭。
というなかなか見ごたえのあるお姿。
お寺の公式サイトが見当たらなかったので、大分市のサイトを貼ります。
本宮山 大山寺|観光スポット | 一般社団法人 大分市観光協会 公式ホームページ
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おわりに
普賢菩薩は、文殊菩薩よりはなじみがないかもしれませんが、セットでまつられるケースもあるので、文殊菩薩を見かけら相方をチェックしてみましょう。
普賢菩薩を乗せる白ゾウも興味深い。
牛っぽい体つきだったり、目がやたら「ニヤリ」としていたり、けっこう個性があっておもしろいです。
ほかの仏像を探す
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shishi-report-2.hatenablog.com
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shishi-report-2.hatenablog.com
参考文献
仏像の見方ハンドブック-仏像の種類と役割、見分け方、時代別の特徴がわかる (池田書店のハンドブックシリーズ)
お経と仏像で仏教がわかる本【完全保存版】 (洋泉社MOOK)
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