妙見菩薩(みょうけんぼさつ)とは?
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妙見菩薩(みょうけんぼさつ)は北極星を神格化した仏。
別名、北辰尊星王。
妙見菩薩という名前ですが、中国の道教のから生まれた存在なので、インド由来の「菩薩」とは異なります(仏教では「天部」の仏に相当します)。
「妙見」の「妙」は美しさ清らかさを表します。
また関連して「妙見」は「優れた視力」のことで、善悪を見通したり、眼病治癒のご利益があるとされています。
北極星は星々のなかで最高位なので、妙見菩薩は国土を守って幸福をもたらすとも言われています。
詳しい特徴を見ていきましょう。
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妙見菩薩の特徴
亀に乗り、剣をもつことが多い
像容は特に決まっていないようですが、亀(亀と龍が合わさった想像上の生き物の場合もある)に乗って剣を持つ姿が多いようです。
妙見菩薩像の実例
奈良 法輪寺(ほうりんじ)妙見堂(秘仏)
青龍に乗り、忿怒相をしているお像。
四本の手には、日輪・月輪・筆・巻物を持っています。
11世紀の作で、現存する最古の妙見菩薩像とされています。
通常非公開ですが、御前立像(講堂)はいつでも拝観できるようです。
妙見堂のお像は毎年2月15日、4月15日のみ開扉。
法輪寺公式サイト>>>https://ikaruga-horinji.or.jp/about/bosatsu/
大阪 能勢妙見山
約1300年前、星の王様が降り立ったという言い伝えがある妙見山。
当時の村人たちが行基さんにお願いして、山頂に北辰星をお祀りしたのがはじまり。
能勢型とよばれる、甲冑を着て座る妙見菩薩像です(本堂に祀られていますが、直にお姿を拝見できるかは不明)。
公式サイト>>>北極星信仰の世界的聖地 | 日蓮宗霊場 能勢妙見山
兵庫 日光院
妙見菩薩の一大霊場(「但馬妙見」とも)。
1400年以上にもわたってお祀りされています。
観光サイト>>>日光院(にっこういん) | やぶ市観光協会
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おわりに
「妙見菩薩」ってあまり聞いたことないな、と思ったのですが、ゆかりのある場所はいくつか行ったことがありました。
たとえば群馬の達磨寺。霊符堂に北辰鎮宅霊符尊がまつられています。
【群馬】◆少林山達磨寺 - だるまさんがゴロゴロ/縁起だるま発祥のお寺
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☆一覧で表示>>>仏像の種類一覧
shishi-report-2.hatenablog.com
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参考文献
仏像の見方ハンドブック-仏像の種類と役割、見分け方、時代別の特徴がわかる (池田書店のハンドブックシリーズ)