日光菩薩(にっこうぼさつ)・月光菩薩(がっこうぼさつ)とは?
薬師如来の両脇をかためる、日光菩薩&月光菩薩。
薬師如来を「お医者さん」にたとえるなら、日光菩薩は「日勤の看護師さん」、月光菩薩は「夜勤の看護師さん」に相当します。
病は時間を選ばないので、24時間体制で、我々を見守ってくれている、というわけですね。
元は、薬師如来の二人の子供「日照(にっしょう)・月照(がっしょう)」なのだそうです。
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日光・月光菩薩の特徴
薬師如来の隣にいる
日光・月光菩薩は、単独でまつられることはほとんどなく、薬師如来の脇侍としてつくられます。
「薬師如来の両隣の菩薩=日光・月光菩薩」と考えてほぼ問題ないかと思います。
向かって右が日光菩薩、左が月光菩薩という配置で、左右対称に表現されることが多いようです。
日輪(にちりん)・月輪(がちりん)を持っている場合も
持物は持たないケースが多いですが、日輪・月輪を持つ像もあります。
日光菩薩・月光菩薩像の実例
単独でまつられることはほぼないので、「薬師三尊像」を挙げていきます。
奈良 薬師寺
薬師三尊像といったら、奈良の薬師寺は必見です。
日輪・月輪は持たないタイプの日光・月光菩薩です。
奇跡的に黒く光るようになったお身体、とても美しい。
薬師三尊像の横で聞く、法話も楽しいです。
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和歌山 道成寺(どうじょうじ) 国宝
こちらは薬師如来ではなく、千手観音の脇侍として日光・月光菩薩が配置されています。日輪・月輪を持つタイプ。
京都 東寺 金堂
東寺金堂の日光・月光菩薩は表情が良い。
いつでも助けに踏み出せるように、少し膝を曲げているのも特徴。
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(奈良 東大寺 東大寺ミュージアム)
東大寺ミュージアムでは、千手観音の脇侍として「日光・月光菩薩」が安置されています。
ただし、こちらのお像は、「菩薩」ではなく、本来は「梵天&帝釈天」だったのではないか、と考えられているようです。
たしかに、他の日光・月光菩薩と比べると、合掌していますし、瓔珞(ネックレス)などアクセサリーをつけていないし、なんとなく雰囲気が違いますよね。
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おわりに
薬師如来を拝観するときは、ぜひ日光・月光菩薩にもご注目ください。
日夜絶え間なく見守ってくれているのだなあ、と思うと、心がやすらぎます。
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