春日大社 特別参拝のみどころ
春日大社では、通常は幣殿(へいでん)越しの参拝となりますが、特別参拝を申し込めば本殿近くでの参拝が可能です。
南門をくぐって右手に特別参拝用の受付があります。
9時~16時 初穂料500円
(※ただし、神事や祭事の場合は受付できない場合があります)
2016年、式年遷宮時の特別参拝の様子をご紹介します。
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中門
特別参拝の受付をすませ、中門へ向かいます。
中門から左右に延びているのは「御廊(おろう)」。
寺院などでよくある回廊ですね。
御廊には、たくさんの燈籠が吊り下げられています。
御本殿
中門をくぐると御本殿です。
四つのお社が並んでいます。
各社殿にいらっしゃる神様は
第一殿:武甕槌命(たけみかづちのみこと)様
(平城京を守るため鹿島神宮からいらっしゃた神様)
第二殿:経津主命(ふつぬしのみこと)様
(千葉県の香取神宮の神様)
第三殿:天児屋根命(あめのこやねのみこと)様
第四殿:比売神(ひめがみ)様
(大阪府牧岡神社の神様)
私が訪れたときは、式年遷宮の最中でしたので、神様たちは、移殿(うつしどの)という建物に移動されていました。
三蓋山浮雲遥拝所(みかさやまうきくもようはいじょ)
影向門をくぐって、一旦御廊の外に出て、御本殿エリアの北東に行くと、三蓋山浮雲遥拝所があります。
三蓋山は、平城京を守るために鹿島から武甕槌命(たけみかづちのみこと)様が白い鹿に載って降臨したと伝えられる場所。
現在も禁足地として入山が制限されているそうです。
ここから三蓋山の頂上に向かって参拝。
摂社・末社
春日大社の御本殿エリアには16もの小さなお社があります。
①井栗神社(いぐりじんじゃ)
安産の神様
②穴栗神社(あなぐりじんじゃ)
幸運を導いて下さる神様
③辛榊神社(からさかきじんじゃ)
交渉をおまとめ下さる神様
④青榊神社(あおさかきじんじゃ)
争いを解決に導いて下さる神様
⑤手力雄神社(たちからおじんじゃ)
勇気と力の神様
⑥飛来天神社(ひらいてんじんじゃ)
空の旅の安全をお守り下さる神様
⑦岩本神社(いわもとじんじゃ)
受験合格・和歌の神様
⑧多賀神社(たがじんじゃ)
延命長寿の神様で仕事の完遂をお導きになる神様
⑨風宮神社(かぜのみやじんじゃ)
生命を司り、罪・汚れを清めるお祓いの神様(子授け)
➉椿本神社(つばきもとじんじゃ)
魔物をお祓い下さる神様
⑪佐軍神社(さぐんじんじゃ)
悪縁を断ち平穏をお守り下さる神様
⑫杉本神社(すぎもとじんじゃ)
建物の高層階で生活する人々の安全をお守り下さる神様
⑬海本神社(かいもとじんじゃ)
食の安全を守る神様
⑭栗柄神社(くりからじんじゃ)
出入りの門をお守りく下さる神様
⑮八雷神社(はちらいじんじゃ)
雷の力(電話・通信・電気)で人々に幸せをもたらす神様
⑯榎本神社(えのもとじんじゃ)
無病息災で延命長寿の導きの神様
春日大社特別参拝パンフレットより引用
こうして眺めてみるとすごいですね。
様々な悩みや願いに対応可能な顔ぶれ。
なお、⑪~⑮の神様はご本殿の後ろ、「後殿」におられます。
ここの入口である後殿御門は、2016年の式年遷宮を機に140年ぶりに開門したそう。
藤波之屋(ふじなみのや)
特別参拝の際に、ぜひ見学していただきたいのが、「藤波之屋」。
藤波之屋は、江戸時代には、神職の方々の詰所として使われていたそうです。
現在は、藤波之屋にて、「万燈籠(※)」の様子を再現しています。
(※)万燈籠は、2月の節分と、8月14・15日の年三回、すべての燈籠にあかりが灯されるという神事。
(動画を載せられなかったので、写真をキャプチャしたもの)
静止画だとわからないのですが、あかりがチラチラとゆらめいて、とても幻想的です。
私が行ったときは、だれもいなかったので、幻想的雰囲気をゆっくり楽しむことができました。
ちなみに、8月の「中元万燈籠(ちゅうげんまんとうろう)」にも行ったことがあるのですが、参道も境内も大変混雑していて、個人的には「燈籠の灯りを楽しむ」という感じでは正直あまりなかったですね。
ゆったりと幻想空間を味わいたいなら、平常時の特別参拝のほうがおすすめだったりします。
(参考 8月の中元万燈籠の様子)
写真がブレブレですみません。
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おわりに
春日大社は、かなり見ごたえのある神社ですので、特別参拝をしなくても十分満足できるとは思います。
ですが、有名な中門、燈籠の下がった回廊など、春日大社らしさをじっくり楽しみたいなら特別参拝がおすすめ。
私が特別参拝をしたときも、人が少なかったので静謐な空気を満喫できました。
自分の背後から強い風が吹いて三蓋山のほうへ抜けていくのを目の当たりにして、清涼な気持ちになりました。
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