御嶽山大和本宮(おんたけさんやまとほんぐう)
特徴
・御嶽教(御嶽山を修行の場とする山岳信仰)の神社
・本場は木曽本宮、奈良にあるのが大和本宮
・民間信仰ならではの独特の雰囲気(不思議スポット好きな人にもおすすめ)
・おみくじがよく当たる(神主さんいわく)
「御嶽教」はあまり聞いたことがないので、一瞬「おや?」という感じかもしれませんが、いわゆる「山岳信仰」の場ですので、怪しい宗教団体というわけではなく、神社の一種です。
○○教と申しますと、なんとなく得体の知れない新興宗教と思われる方も多いようですが、御嶽教は山岳信仰、民間信仰として古くから親しまれ、教祖を持たず、選挙によって管長を選出する民主的な信仰団体であり、明治天皇より勅許を受けた教派神道であります。
御嶽山大和本宮公式サイトより引用:御嶽山について | 御嶽教大本庁【御嶽山大和本宮】厄除け、七五三、お宮参り、安産など各種ご祈祷
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参拝レポート
松伯美術館に行くために、大渕池を渡ろうとしたところ……
非常に存在感のある灯籠が目に留まりまして。
看板には「御嶽山大和本宮」と書いてある。これは気になる。
大渕池に沿って歩いていきます。
道なりに歩いて5~10分程度でしょうか、何か見えてきました。
のぼりが乱立していて、明らかに「なんかある感」。
その一方、手前の駐車場にて配達業者さんが忙しそうに仕分けしておられ「ザ・現実」という世界。
とても静かな場所なので、鳥居や橋の欄干の朱色の鮮やかさがやけに目に染みる。
入口に来ました。入っていきます。
境内へ
この橋の感じ、別世界へ通じている雰囲気がたまりません。
この灯籠とかもいい味出しています。
橋の向こうに見えている三角屋根の建物がメインの建物(拝殿)のようです。
水は抜いてありますが、本来ここは池なんですね。
橋を渡りきりました。
展望スペースもあります。
人が多いときはここが受付とかお守り授与所になるのだろうな、という建物。
その隣に手水舎。
コロナ対策でアルコール消毒が置いてありました(時代を反映しているなぁ)。
拝殿へ
写真だとこぢんまりして見えてしまうのですが、けっこう大きな建物で、独特の雰囲気があります。
くぐった後に撮影した鳥居もけっこう大きい。
拝殿、なんかすごい。
屋根の御心境が輝いています。
さて、こちらから階段を上がってお邪魔します。
拝殿横の受付におられたご神職の方がとても親切な方で、拝殿内に上がらせてもらいました。
内陣にまつられているのは三柱の神様。
●天地開闢・造化育成の神「國常立尊」
●幸福・子宝・縁結びの福徳神「大己貴命」
●医療・禁厭の神「少彦名命」
お三方をまとめて「御嶽大神」と呼びます。
拝殿はすごく広く(150畳!)、天井も高いです。
床もほこり一つないような、きれいな空間でした(お寺とか神社がとても心地よいのはこうして綺麗に掃除してあるからなんだろうな、と思います)。
おみくじをひいてみたら……(偶然だけど)速攻で答えをいただく
私は寺社にはよく行くので、お願いごとをするというよりはたいていは御礼を述べる程度なのですが……
この日はちょっと落ち込み気味だったので、手を合わせつつ「〇〇に関して今後どうしたらいいか迷っていまして、何かヒントがあればこれからおみくじをひくので、そちらで教えてください」って心の中で唱えました。
で、拝殿すぐ横の受付にておみくじを引いたわけなんです。
対応してくださったご神職のお話によると、「うちのおみくじはよく当たる」とのこと。
「もちろん、運勢(大吉、中吉……)とか各項目(願望、待人、失物……etc)も後で見てもらっていいんです。
でもね、裏の「神の教」ってとこ、ここが大事。
うちのおみくじはね、くくらずに持って帰ってもらっていいんですよ、あ、他の神社はわかりませんけどね、うちのはいいんです。
だから何かに迷ったときにね、このおみくじを取り出してね、「神の教」のとこ読んで参考にしてくださいね。
でね、何度も繰り返し見てね、「もう覚えたな、もうわかったよ」となったら、またここに返しに来てもらえればいいんです」
とお話してくださいました。
まあまとめると「迷ったら「神の教」欄読んでね」と……。
参拝時の心の声がご神職に丸聞こえだったのかな、と思うほど、ダイレクトに答えをもらいました笑。
ご神職の方もみなさんに同じ話をされているのでしょうし、本来のおみくじの役割を考えたら不思議でもなんでもないのですけど、ちょっとコール&レスポンス的というか、タイミングがバッチリすぎておもしろかったです。
ちなみに、おみくじの内容もまた、あまりにも図星すぎてグッサリきて、これまでの自己を反省しつつもなんだか軽く笑えてきてしまい、心が軽くなりました。
その他 境内の様子
龍王大神
橋を渡るとき、鳥居が見えます。
のぼりに導かれつつ、龍王大神のところへ行ってみます。
公式サイトによると「木曽御嶽山の中でも極めて神通力の大きい龍神様」だそう。
大岩権現・三十六童子
中央に鎮座しているのは御嶽山の霊岩。
その周囲を三十六童子の名が刻まれた石柱が囲んでいます。
剣ヶ峰お鉢廻りを体験できるしくみ。
稲荷・和合・福徳三社
写真中央が「稲荷・和合・福徳三社」。
手を合わせたら、狛犬チェックです。
狛狐と狛犬が並ぶという意外と珍しいスタイル。
狛犬の奥に狐さんが写っているのが確認できます。
狛狐さんたち。
なかなか鋭い視線をしておられました。
不動の神剣
稲荷・和合・福徳三社の右にもうひとつ鳥居がありまして、そちらをくぐって進むと「不動の神剣」が。
諸悪を斬る剣でお不動さんの知恵と慈悲を表しています。
ここを上がっていくと「鎮宅不動尊」なのですが、木々が生い茂っているので今回は控えました(私は蜂によく遭遇するので、夏~秋は木々の多いところには近寄らないようにしていまして)。
管長像
御嶽教を盛り上げた八代管長と九代管長のお像。
資料館
秋の大祭のときには一般にも公開されるそうです。
境内その他
けっこう広いのに人がほとんどいなくて、この世に取り残されたような、あるいは自分だけ別の世界に来たのか、本当に不思議な気持ち。
さて、橋を渡って戻ります。
盛りだくさんで見学しきれず
周辺にも関連の施設がたくさんあるようでしたが、暑かったこともあり、見学しきれませんでした。
たとえば神武像。
この階段を登った先にあるみたいです。
他にも、公式サイトの境内マップを見ると、
・大黒天&恵比寿
・十二大権現
・倶利伽羅不動尊厄洗弁才天
などなど、興味深いお像が多々おられるようでした。
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感想まとめ
人の手が入っている感じというか、民間信仰っぽさ(例えば巨大観音像とか)に魅力を覚えてしまう私にとっては、「御嶽山大和本宮」は非常に興味深い場所でした。
もっと有名になってもいいのでは、と思います(神社の一種ですから、信者でなくてもどなたでも参拝できます)。
奈良市街地(観光地)から少し離れているのがネックかもしれませんが、不思議な感じが好きな方にはぜひおすすめしたい場所でした。
あと、「おみくじが当たる」(私は当たってしまったので否定できず)ので、何か悩みがある方はぜひ(まあ、どこの寺社でもよいと思いますが)。
奈良はほんと、奈良公園エリアばかり有名ですが、それ以外のエリアにも見ごたえある寺院や施設があるので、いつもびっくりします。
時間・料金
・午前6時開門
・お守り授与所午前9時~午後5時
(御祈祷受付は午前9時半から午後4時半)
・境内散策自由
アクセス
・近鉄「学園前駅」よりバスで5分程度「大渕池」停留所で下車。
・停留所から徒歩5分程度
(バス停留所「大渕池」からの道のり↓)
周辺の施設情報
・松柏美術館
shishi-report-2.hatenablog.com
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