仏像、ときどきワンダー観光

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【奈良】西大寺 本堂 - 巨大獅子に乗る涼やかな表情の文殊菩薩がすばらしい

西大寺全体案内>>>【奈良】◆西大寺【境内案内】- 静謐な空気のなか、心ゆくまで仏像を眺められるお寺

西大寺 本堂

東門をくぐり、まっすく進むと右手に本堂が見えてきます。

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本堂


記憶を頼りに書いたので、正確ではありませんが、本堂内の仏像配置図です。
壁際には灯籠も並べてあり、落ち着きがありつつも荘厳な雰囲気のお堂です。

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本堂 仏像配置図

各仏像について、感じたことをつづっていきます。

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釈迦如来立像

本堂のご本尊。
西大寺を復興させた叡尊(えいそん)の発願で、1249年に作られました。

当時、清涼寺釈迦像が流行していたそうで、それを模刻したものだそうです。
このタイプの釈迦像はわりとよく見かけるので、それだけ流行したということなのでしょうね。

下記リンクは、西大寺のご本尊とは別の仏像ですが、清凉寺式の釈迦如来像の例です。
ご参考まで。

重要文化財|釈迦如来立像(清凉寺式)|奈良国立博物館



文殊菩薩騎獅像及四侍者像

西大寺を復興させた叡尊は、とりわけ文殊菩薩を信仰していたそうです。

そのような背景をふまえ、叡尊の十三回忌に弟子たちによって造られた文殊菩薩騎獅像。

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西大寺展のパンフレット(2017年 三井記念美術館)

上記は2017年に三井記念美術館で開催された「西大寺展」のパンフレットを撮影したものです。

「西大寺展」では文殊菩薩のみ展示されていましたが、西大寺では大きな獅子に乗っています。

この獅子がまた大きいこと。
ライオンを2倍?くらいにした感じ。
いや、小さい象くらいかな。

さらに、獅子の表情がすばらしい。
獅子といえば、厳しい表情をしているものが多いと思いますが、こちらの獅子、犬みたいにかわいいです。
たてがみのあたりをわしわししたい気分でした(※触れませんが)。

そんな獅子の上に神がかり的なバランス感覚で座る文殊菩薩。
大変理知的な表情、涼やかな目元が素敵です。

今回残念だったのは、文殊菩薩に仕える「四侍者像」が修復中で不在だったこと。

獅子に乗る文殊菩薩を囲むように、四体の侍者が配置されているはずが、そこにあるのは台座の木枠のみ……。

実物を観ることはできませんでしたが、興味深いエピソードを伺いました。

四侍者像の中に、善財童子なる方がいます。
子どもの姿で、文殊菩薩のほうを見上げるようなしぐさをしています。

作家の灰谷健次さんは、西大寺の善財童子に感動して、かの有名な小説『兎の眼』を書いたそうです(昔読んだのですが、内容はすっかり忘れてしまいました)。

 

兎の眼 (角川文庫)

兎の眼 (角川文庫)

 

 
「善財童子の眼はまるで兎の眼だった」的な記述があるそうなのですが、善財童子の写真を観ると、本当に兎の眼のようで驚きました。

次回西大寺を訪れた際には、是非実物で確認したい!と強く思ったのでした。


弥勒菩薩座像

1322年に再興されたお像。
いわゆる丈六仏で、なかなかの大きさ。
上半身が前傾しており、いまにも迫ってきそうな迫力がありました。

宝冠?の一種なのでしょうか、頭にリボンのようなものを巻いておられます。
このリボン風の飾り、場合によっては大変かわいらしくなるのですが(たとえば毛越寺の宝冠阿弥陀如来とか)、西大寺の弥勒菩薩はハチマキ風。
「よっしゃ、救ったるで!」的な気概を感じます(※勝手な妄想)。

(参考記事) 毛越寺の宝冠阿弥陀如来はリボン風の冠でかわいい雰囲気

 

地蔵菩薩立像

お堂の奥、弥勒菩薩の左後方には地蔵菩薩が。
何もかも見透かしてしまいそうな目をしておられました。
目を合わせるのにちょっと躊躇するほど。
衣の鍍金も細かくてきれい。

弘法大師像、興正菩薩像

お堂の左端あたりには、真言宗ではおなじみ弘法大師(空海)と、西大寺復興に関わった興正菩薩(叡尊のこと)の座像が。
いずれも江戸時代の作。
全体的に黒っぽい色調でした。

空海は輪郭ががっしり四角く描かれることが多いと思い気がしますが(そこがチャームポイントだと勝手に思っております)、こちらの像は少しマイルドに表現されていました。

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西大寺のほかのみどころは?

・愛染堂

shishi-report-2.hatenablog.com

 
・四王堂

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