仏像、ときどきワンダー観光

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【奈良】東大寺 二月堂 - 修二会のためのお堂&関連施設

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東大寺 二月堂(国宝)

東大寺の二月堂の外観

東大寺 二月堂

旧暦の二月(現在は三月一日~二週間)に修二会(しゅにえ)という行事が行われることから、「二月堂」と呼ばれています。

ちなみに、修二会(しゅにえ)の正式名称は「十一面悔過(じゅういちめんけか)」。

二月堂のご本尊である十一面観音さまに日常のさまざまな過ちを懺悔する、というのが本来の意味のようです。

実質的には、人々の幸福を願って行う行事という感じでしょうか。

なお、十一面観音像(「大観音」&「小観音」と呼ばれる)は、二体とも、絶対秘仏のため、お姿をうかがうことはできません。
お堂の外から手を合わせる形となります。

二月堂周辺を含め、詳しく紹介していきます。

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法華堂(三月堂)から二月堂のほうに向かうと、手水舎が。

手水舎の画像

手水

このさきに伸びる階段を上っていきます。

階段の石に扇の模様が彫られいてる

二月堂への階段をのぼる

すべり止めなのか、石段に模様が彫られています。

石段を上りきると、少し開けた場所にでました。
二月堂授与所と二月堂の間に手水舎がありました。

手水舎の画像

二月堂と二月堂授与所の間にある

水を溜めるかめには龍が巻き付いています。

手水舎にある水の桶に龍の彫刻が施されている

龍が巻きついている

龍の彫刻の画像

龍のお顔

小さいながら、なかなかの迫力。
前足に宝玉?を持っていますね。


現在のお堂は1669年に再建された二代目。国宝です。
二月堂のまわりをぐるぐる回ってみます。

寺院の建物

二月堂

寺院のお堂の軒下に白いぼんぼりが吊り下げられている

軒下にぼんぼり?が

軒下に、ぼんぼりが下がっています。
夜はあかりが灯って幻想的な雰囲気になるようです(二月堂は24時間拝観可能!)。

回廊から東大寺境内を見渡すことができます。

高い場所から見渡すお寺の境内

二月堂から境内を見渡す

上の写真で左側に映っているのが「良弁杉(ろうべんすぎ)」。
東大寺の初代別当(お寺の統括者)良弁が2才のとき、オオワシにさらわれてこの杉の上に置き去りにされたという伝説があるのだとか。

二月堂を堪能したので階段を下りていきます。

階段の画像

階段を下りる

オール石段ですべり止めもないので足元ちょっと怖いですね。

階段から二月堂を見上げる。

寺院建築物の外観

階段から二月堂を見上げる

斜面に建っているのがよくわかります。

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修二会関連施設

参籠(さんろう)・食堂(じきどう)

寺院建築物

参籠所・食堂

二月堂からの階段を下りたところにあるのが参籠所(さんろうしょ)・食堂(じきどう)。
修二会期間中、錬行僧が寝泊まりする場所です。

食堂外陣にはびんずる尊者さん、参籠所には訶梨帝母(かりていも)(別名:鬼子母神
 きしもじん)が安置されています。

鬼子母神のまつられているお堂は格子戸になっているので、のぞき込んでみましたが、通常は非公開のようで、お写真が飾られていました。

閼伽井屋(あかいや)

小屋の手前に日本の柱がある

閼伽井屋

この建物の中には井戸があり、修二会の際、ここから十一面観音さまに供えるお水を汲むのだそうです。

この建物の壁は全方位を(何かわからないのですが)植物で覆われています。

枯れた細木で覆われれている壁をもつ建物

閼伽井屋 裏手
湯屋

閼伽井屋近くの湯屋

室町時代の建物で、浴室のほかに台所もあるそうです。
お水取りで汲まれたお水の残りはこちらの湯屋に下されるのだとか。

修二会を守護する神社

〇飯道社

階段の上に赤い鳥居がある画像

飯道社

小さいお社の画像

飯道社

滋賀県の飯道山の下にある飯道神社の末社(?)。

〇興成神社

小高い場所にある神社

興成神社


閼伽井屋にある井戸(若狭井)に湧き水が出たときに、二羽の鵜が飛び出したそうです。
その鵜をまつったのが興成神社。

小さなお社の画像

興成神社

〇遠敷明神
二月堂の裏手から山の手観音堂に至る階段の途中にあるようです。
私が訪れた際は、観音堂で何か修行?が行われていて、「修行者以外は入らないでください」的な札が立っていたので、控えました。

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おわりに

二月堂といえば「お堂からの景色がきれい」「夜ライトアップされてきれい」の印象だったのですが、修二会のための施設だということを改めて認識しました。

1250回以上も続いているという修二会、ぜひ見学してみたいものです。

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>>>◆東大寺【境内ガイド】

 

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