仏像、ときどきアート

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お出かけ前に必ず公式サイト等でご確認ください。

【ガイド】博物館や美術館で仏像を観るときのポイント

・仏像、ちょっと興味はあるけれど、有名なお寺に行く機会もなかなかない。
・近くにお寺はあるけれど、仏像は公開してなさげ。
・今のところ正直あまり興味ないけど、友人がハマっているので自分も仏像を観てみようかと思う。

そんな方は、博物館や美術館で仏像を観賞してみてはいかがでしょうか。

本記事では、博物館や美術館における仏像観賞の魅力やポイントをお伝えしたいと思います。

 

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東京国立博物館で仏像観賞

 

博物館・美術館で仏像を観ることの利点

①細部までじっくり観られる

お寺のお堂は暗かったり、そもそも仏像は「仏さま」を象徴しているので、あまり近づけないことも多いですよね。
じっくり観るというよりは、心を落ち着けてその存在を感じる、思いを馳せる、という面が強いかと思います。

一方で、博物館や美術館では、仏像の芸術面(彫刻としての仏像)にクローズアップしています。

比較的近くから観賞できる上、照明も適切に調整されていますので、細かい部分にまで目を凝らすこともできます。
配置によっては、仏像の背中側まで観られる場合も。


さらに、博物館によっては、写真撮影可能な仏像がある場合もあります(東京国立博物館の常設展の一部など)。

帰宅後に、撮った写真を見返すと、「その場では気づかなかったけれど、こんな工夫が施されているんだ」と新たに発見があったりして、「次に行くときはここに注目してみよう」という楽しみも生まれやすいです。

 

②季節や天候に左右されない

お寺のお堂は、構造上ひんやりしていることが多いです。
初夏などは涼しくて気持ちがよいのですが、秋~冬は非常に寒い。
また雨の日は、濡れた雨具をカバンに仕舞う必要があったり…。


その点、博物館・美術館の場合、気温や天候関係なく、適温で観賞できるのがメリットですね。
傘立てやロッカー、お手洗いなどの設備も充実しています。
ところどころにベンチがありますから、疲れたら休めますしね。

カフェが併設されている場合がほとんどですから、鑑賞後のお茶も楽しみだったり。



持参するとよいもの(初心者向け)

ハンドブック

仏像のことはあまり知らない、という方はハンドブック的なものを持参するのがおすすめ。

気になった仏像があれば、その場で開いて確認(※)すると、記憶に残りやすいです。
博物館・美術館なら、照明が暗すぎて手元が見えないということもほとんどないかと思います。
(※)混雑時は迷惑になるケースもありますので状況に応じて


ちなみに、私が最初に購入したのは
石井亜矢子『仏像の見方ハンドブック』池田書店(2015)

仏像観賞の導入にはピッタリの一冊。
薄いけれど、表紙が辞書のようにビニール製になっているので、持ち歩きに適しています。

大きな書店なら売り場に置いてあると思います(私は書店で購入しました)。

また、東京国立博物館本館1階のミュージアムショップでも売っていました(最新の情報ではないので、全く同じものが置いてあるかはわかりませんが、何かしらの仏像の本は必ず置いてありますので、何冊か見てみるのもおすすめ)。


双眼鏡(倍率の低いもの)や単眼鏡

仏像の冠の模様を見たいとか、光背についている化物(小さい仏像)を見たい、といった場合に双眼鏡が活躍します。
館内使用なので、あまり高倍率のものは適しておらず、それこそ100円均一のオペラグラスでも十分だったりします。

また、小さいものの細部を見るときには単眼鏡が便利。

 

お寺のお堂内でおもむろに双眼鏡や単眼鏡を取り出すのは気がひけますが、博物館だと大丈夫です。
実際に持参されている方もけっこう見かけます。

ただし、カメラっぽいデザインだと、写真を撮っているのでは?と係員さんに声をかけられる可能性がありますので、「いかにも双眼鏡 or オペラグラス」的なものが良いです。

メモ・鉛筆

特別展などでは、展示リストをもらえることが多いのですが、常設展の場合はないと思いますので、ちょこっとメモしておくと記憶に残りやすいです。

最近はスマホのメモ帳を使う方も多いと思いますが、スマホ自体が使用禁止のところが多いので、メモ帳があると安心。

測量野帳のような、表紙がかたいメモ帳だと、立ったままでもメモしやすいです。 

 

 ただ、メモをとるのに労力を使ってしまうと、目の前の仏像を観るのがおろそかになりがち、という事情もありますので、このあたりはお好みで。


ハンドブック、双眼鏡、メモ帖……と荷物が多くなってしまうので、ふせんをあらかじめハンドブックに貼っておき、そこにメモをとる、というのが身軽でいいかもしれません。


疲れずに鑑賞するコツー全体を把握してからお気に入りをじっくり

博物館や美術館では、展示の数が多いです。

それは嬉しいことではありますが、全てをじっくり観ていると疲労困憊になりますよね。
特にあまり詳しくないうちは、入ってくる情報の多さでわけがわからなくなりますし、混雑していればなおさら疲れます。


なので、慣れないうちは、

① 会場やフロアをまずざっと一回りして、その中で特に気に入ったもの・気になるものをいくつかピックアップ。
② その展示場所に戻って、ハンドブックなどを参考にしながらじっくり見る

というのがおすすめです。

「疲れるから行きたくない」となってしまうと本末転倒ですから、「また来ればいいや、体調が一番大事」と私は思うようにしています。

そして、忘れてはいけないのが、荷物は軽く(もしくは館内のロッカーに預ける)!
荷物の重さは結構体力を減らしますので要注意。


仏像を鑑賞できる博物館・美術館

いつでも観覧可能な国立博物館

おすすめは国立博物館。
東京・京都・奈良・九州の四か所あります。
(※)基本は月曜休館。お出かけ前に公式サイトでご確認ください。

常設展と特別展がありますが、常設展だけでも、なかなかのボリュームです。


常設展であれば、一般(個人)で
東京:620円
京都:520円
奈良:520円
九州:430円
という大変リーズナブルなお値段で観覧できます。
 
(※)2020年4月1日より、観覧料金改定
東京:1000円
京都:?
奈良:700円
九州:700円
となります。

東京はけっこう上がるなーという感じですが、正直、これまでが安すぎたと思います。1000円だとしても、その規模を考えると、民間の美術館などよりもはるかにお安いです。

混雑はしますが、無料観覧日もあるので、無料の日にためにしのぞいてみるのもアリかも。

ヘビーユーザーには年間パスがおすすめです。
私は全館共通のものを毎年購入しています。

(料金改定後の値段などは不明なので、今後しばらく様子見ですが……)


東京国立博物館(上野)

敷地内にたくさんの建物があり、全ての展示を観ようとすると、とても一日ではまわりきれません。
(時間的に可能だとしても、疲労困憊になるほど、観るものがたくさんあります)

仏像観賞メインであれば、本館1階の11室と、東洋館1階、法隆寺宝物館あたりに焦点を絞るのがおすすめです。

(本館1階11室の様子)


ちなみに、仏像以外の彫刻も見ごたえありです。

 

奈良国立博物館 

国宝指定されている仏像の件数が日本一の奈良県。
そんな土地柄もあってか、仏像の展示に特化した「なら仏像館」があるのが特徴です。
専用の建物があるだけあって、仏像の展示数は圧倒的です。

東新館・西新館、青銅器館などもがありますが、「なら仏像館」だけでも相当満足度が高いと思います。


毎年10・11月には新館のほうで正倉院展も開催されます。
仏像館よりも、正倉院展のほうが有名みたいですね。

shishi-report-2.hatenablog.com

 



特別展もある

国立博物館では、常設展に加え、期間限定で特別展も開催されます。
特別展の観覧料は少々高めですが、大変力が入っていて、毎回大満足です。

(現在開催中の特別展 奈良)

shishi-report-2.hatenablog.com

 



(過去の特別展の例 東京)

shishi-report-2.hatenablog.com

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その他の美術館(期間限定ものが多い)

 美術館の場合は、常設で仏像が観られるところは少なく、期間限定の展示であることが多いように思います。

国立博物館の特別展に比べると、全体の印象としてはやや小規模かな、と思います。
その分、コンパクトで疲れにくいかも。

また、いい意味でマイナーだったり、「超目玉」の仏像が展示されたりもします。


(過去の仏像展@美術館)

shishi-report-2.hatenablog.com

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おわりに

仏像観賞も、はじめは「いろんなタイプの仏像がいるみたいだけど……よくわからない」かもしれません。
私もそうでした。

私の場合、「よくわからないけど、まあ、いっか」と見続けているうちに「あれ、こんな感じの仏像、前にも観たな」という感じで興味が沸いてきたり、圧倒的インパクトのある仏像に出逢ったりして、どんどん面白くなってくる分野だと思います。

「なんとなく、好きだなー」とか「魅かれるなー」という気持ちを大事に、気軽に、仏像に親しんでいけばよいのでしょうね。



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