仏像といえばお寺……だけではありません!
博物館で仏像を観るメリットはこんなにあります。
・近くからじっくり観られる
・たくさんの仏像に会える
・写真OKの場合も
・天候に左右されない(真夏・真冬おすすめ)
・アクセスも比較的良い
・設備充実(車いす等でも行きやすい)
本記事は博物館や美術館での仏像観賞のコツをお伝えする編。
- 博物館・美術館での仏像観賞
- 👓まずは全体を把握→お気に入りをじっくり
- お像と目を合わせてみよう(お寺と同じ)
- 👥横、背中側にも回ってみよう
- 🔍単眼鏡や双眼鏡を使ってもOK
- 📷撮影可能なら写真も撮っておこう
- その他 あると便利編
- 🖊メモ・鉛筆
- 仏像を鑑賞できる博物館・美術館
- その他の美術館(期間限定ものが多い)
- おわりに
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博物館・美術館での仏像観賞
(先に)荷物は軽く
博物館・美術館に到着、さあ見るぞ!
とその前に、ちょっと面倒かもしれませんが、大きな荷物はロッカーに預けて、身軽にしておきましょう。
荷物の重さって、あとで効いてくるんですよね……。
👓まずは全体を把握→お気に入りをじっくり
仏像に限らず、展示の数が多いのが博物館や美術館。
全てをじっくり観ていると疲労困憊になりがち。
そこで、疲れずに鑑賞するコツを、美術史が専門の友人に教えてもらいました。
① 会場やフロアをまずざっと一回りして、その中で特に気に入ったもの・気になるものをいくつかピックアップ。
② その気になった展示場所に戻ってじっくり見る
私もこの見方をするようになってから、仏像以外の美術展などもより楽しめるようになりました。
お像と目を合わせてみよう(お寺と同じ)
気になる仏像が見つかったら、お像の正面に立ち、目を合わせてみる。これはお寺での拝観時と同じ。
表情を見ながら「どんなことを語りかけてくれそうかな」などと想像してみましょう。
説明パネルは無理に読まなくてもOK。
なぜかというと、仏教用語に慣れていないうちは、わからないことも多いから。
それに気をとられるよりは、目の前のお像から実際に伝わってくる感覚、ご自身が何を思ったか、などを大事にするほうが印象に残りやすいと思います。
👥横、背中側にも回ってみよう
博物館等の場合、背中側にも回れるような展示になっている場合があります。
ぜひ背中も見てみましょう。
「木目を衣服のシワに見えるように配置してあるんだ!」とか「ここの部分、かたくて彫りづらそうだから、後ろにしたのかな」とか、仏師の苦労が垣間見えることも。
🔍単眼鏡や双眼鏡を使ってもOK
全体をざっくり把握したら、細部にも目を向けてみましょう。
冠や衣服の模様、光背にいる小さい仏像、手にしている持ち物とか。
十一面観音などは、頭上に小さいお顔がたくさんありますので、一つひとつ表情を見るのもたのしい。
このとき、単眼鏡や双眼鏡があると便利です(※)。
(※参考 お寺の場合は、仏像は信仰の対象であるため、私は双眼鏡等は使わないようにしています。使いたい場合はお寺の方に聞いてみるのがおすすめ)
双眼鏡については、館内使用なので、あまり高倍率のものは不要で、それこそ100円均一のオペラグラスでも十分だったりします。
小さい仏像の細部を見るときには単眼鏡が便利。
博物館の売店に売っている場合もありますので、鑑賞前にチェックしてもよいかも。
📷撮影可能なら写真も撮っておこう
すべてではないですが、国立博物館の常設展示では、一部撮影可能なお像があります。
カメラOK📷⭕のマークが出ていますので、写真を撮っておくのがおすすめ。
後で見返すと、「あれ、気づいていなかったけれど、こんな台座に乗っていたんだ!」「この首飾り素敵だな」などなど細かい部分でまた発見があるから。
「次に行くときはここに注目してみよう」という楽しみも生まれやすいです。
お寺では撮影不可のことがほとんどですから、博物館ならではの楽しみかたですね。
その他 あると便利編
📗ハンドブック
気になることがあった場合、その場で開いて確認する用に(スマホは展示室内で使えない場合もあるので)。
こちら↓は、表紙が辞書のようにビニール製&薄いので、持ち歩きやすい一冊です。

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ただし、解説にちょっと仏教用語も混じっていたりして、完全初心者用ではないので、当ブログも補佐的にご利用いたけると嬉しいです。
🖊メモ・鉛筆
ペーパーレスの傾向もあり、展示リストがないこともあるので、メモ帳と鉛筆(※1)もあると便利。
(※1 インクが文化財につくといけないので、基本的に鉛筆以外は使用禁止です。)
測量野帳のような、表紙がかたいメモ帳だと、立ったままでもメモしやすいです。
メモするほどでないなー、という場合は、ハンドブックにふせんを貼っておいて、そこに書き込むのも手軽です。
メモをとるのに労力を使ってしまうと、目の前の仏像を観るのがおろそかになりがち、という事情もありますので、心に刻むのもアリ。このあたりはお好みで。
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仏像を鑑賞できる博物館・美術館
いつでも観覧可能な国立博物館
おすすめは国立博物館の常設展。
東京・京都・奈良・九州の四か所あります。
東京国立博物館(上野)
敷地内にたくさんの建物があり、全ての展示を観ようとすると、とても一日ではまわりきれません。
仏像観賞メインであれば、本館1階の11室と、東洋館1階、法隆寺宝物館あたりに焦点を絞るのがおすすめです。
(本館1階11室の様子)
奈良国立博物館
国宝指定されている仏像の件数が日本一の奈良県。
そんな土地柄もあってか、仏像の展示に特化した「なら仏像館」があるのが特徴です。
専用の建物があるだけあって、仏像の展示数は圧倒的です。
shishi-report-2.hatenablog.com
特別展もある
国立博物館では、常設展に加え、期間限定で特別展も開催されます。
大変見ごたえがあり、毎回大満足です。
最近の例だと
shishi-report-2.hatenablog.com
その他の美術館(期間限定ものが多い)
美術館の場合は、常設で仏像が観られるところは少なく、期間限定の展示であるケースが多いです。
国立博物館の特別展に比べると、全体の印象としてはやや小規模かな、と思います。
その分、コンパクトで疲れにくいという良さもある。
たとえば
shishi-report-2.hatenablog.com
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おわりに
博物館だととにかくじっくり仏像を観られるのがメリットです。
暑さ寒さ天候も気にしなくていいし、快適なので、仏像初心者さんにはとてもおすすめかなと思います。
関連
お寺拝観でしか感じられない感覚ももちろんある。
お寺編ガイドはこちら
shishi-report-2.hatenablog.com