仏像、ときどきワンダー観光

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【仏像巡りをたのしむコツ②】仏像は心をうつす「鏡」/気持ちを吐露してみよう

仏像は心をうつす「鏡」だと思う

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仏像に関するブログをこんなに熱心に運営していながらアレなのですが、私自身は「ご利益」というものはそこまで信じていなくてですね。

というのも、これは極端な例ですが、何も準備せずに「テストで100点取れますように」ってお願いだけしても、よほどの天才以外は無理ですもんね。

どれだけ熱心に願っても、状況に応じた的確な行動が伴わなければ、ね。

じゃあ「仏像なんかに頼っていないで、とにかく頑張れ、自己責任」かというと、そうでもないとも思うのです。精神的な安らぎは確かに得られますから。

とくに、「悩みや気持ちを吐露する相手」として仏像はとても適役なのではないかと思っていまして。

私の感覚ですが、お像の前に立って、目を合わせると、「うわ、なんかやばい、見透かされている!」というような気持ちになるんです(そもそも、仏師の人がそういう意図で彫っているのだと思うのですが)。

常識とかで封じ込めている本心が浮かび上がってきてしまうような、心が身ぐるみはがされるような感覚。

そこで、「今こんなことで悩んでるんです」と仏像に向かって吐露してみる。
すると、ふいに解決策が思い浮かんだり、「あれ?Aのことで悩んでいるけれど実はBのことで悩んでいるのではないか?」と客観視できたり。

あるいはお像のおだやかな表情を見て「大変でしたね、大丈夫ですよ」と声をかけてもらっているように感じたり。

仏像を通して、自分の心の「底」を見つめているような感覚ですね。
ある意味「鏡」というか。

だから、同じお像なのに、そのときの心境によって怖く見えたり、大きく見えたり、受容されたり、励まされているように感じたりするのだと思うのです。

「気が合う仏像」がある説

ぐっとくる仏像 ご当地仏真正面! (エイムック 4650)

不思議なもので、人間関係において「気が合う」があるように、仏像にも「合う」お像があるように私は感じます。

こう書くと怪しげに感じるかもしれませんが、別に怪しいことを言いたいのではなくて、「なんかいい」とか、「なんか元気でる」とか、そういうシンプルなことなのだと思います。

コツは「とにかくお像と目を合わせてみる」こと。

目を合わせたときに、なぜかハッとしたり、急に思考がものすごい勢いで回り出したりしたら、「気が合う」認定。

勝手に「師匠的な存在」として、落ち込んだりしたらそのお像に会いに行ったりします。

たとえば 私にとっての「師匠的」なお像

〇奈良 興福寺 東金堂 維摩居士像

興福寺の東金堂は、お堂に入った瞬間に日が差してきて気持ちが晴れたりすることが多くて、私にとってはお気に入りの場所。

そこにおられる維摩居士像はとくに思い入れがあります。

以前、維摩さんの前に立った時、急に煙が立ち上ってきて、頭からもくもくとかぶったことがあるんです(ちょうどお線香が切れるタイミングだったようで、この現象自体は単なる偶然ですが)。

そのときに「すごく励まされた」感じがしたんですよ(もし、何か悪いことをしていたりしたら、怒られたように感じると思いますのでこちらの心境次第、ですね)。

それ以来、ちょっと落ち込んでいるときとか、喝を入れてもらいたいときに、維摩さんのお像に会いに行くようにしています。

 

shishi-report-2.hatenablog.com

 

おみくじの有効利用

いやいや、仏像の前に立っても、自己対話どころか、何も浮かばないよ、という場合も多々あるかと思います(そういう方のほうが多いでしょう)。

そんなときは、おみくじをうまく利用するといいかなと思います。

たとえば
「今、こういうことで、悩んでいます。何かアドバイスがあれば、これからおみくじをひくので、教えてください」
と伝える(というか、勝手に設定する)。

で、引いたおみくじのどこかに、何かヒントはないかな、という目線で「探す」のです。

ホッとすることがあればそれを信じればいいですし。
ひっかかること、ハッとなることがもしあれば、それを参考にしてみるのもいい。
まったくピンとこなければスルーでOKだし。

私はけっこうおみくじを参考にする上級者(?)なので、けっこう助けられています。

いろんなお像に会ってみよう

「いいなあ、私もそんな、味方仏像ほしい」と思われた方、いろんなお像にぜひ会いに行ってみてください。

人間関係においても、いろんな人に会ってこそ、「気の合う人」が見つかるものですよね。
逆に「あの時は気が合ったけど、お互い別の方向に進んだな」ということもあります。

仏像もたぶん、けっこう同じです。

理屈で考えたら、「木材」とか「銅」とか「粘土」かもしれません。
でも、その材質、造形を通じて、「作った人」「守ってきた人」「手を合わせてきた人」の心を感じているのだと思うのです。

参考 自己対話には静かなお寺がおすすめ

自分の心と向き合いたいときは、観光向けの混雑したお寺よりも、人が少ないお寺のほうがおすすめだったりします。

混雑していると、「待っている人がいるから、早くしなくちゃ」となり、自己対話はしづらいですからね。

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おわりに

仏像は、そのときどきの心境を映す鏡のような役割もあるかも、という話でした。

いろんなお像に会って、お気に入りのお像ができると、すこし心強くなるかもしれません。

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