仏像、ときどきワンダー観光

おもに仏像のこと。不思議スポットやふつうの観光の話もたまにします

【奈良】長谷寺 - 登(のぼり)廊・巨大な十一面観音像・お花など見どころ多々なお寺

奈良の長谷寺(はせでら)

奈良 長谷寺 登廊

どんなお寺?

・奈良時代の創建と伝わる(※)
・10メートル超えの十一面観音像
→特別拝観ではおみあしに触れることができる
・花のお寺としても有名
(※686年、道明上人が「銅板法華説相図」を安置。727年に徳道上人が初代の十一面観音像をまつる)

広告- - - - - - - - - -

 



拝観レポート

お寺までの道のり

近鉄の長谷寺駅から少し歩きましたが、案内があるのでほぼ迷わずに行けました。

shishi-report-2.hatenablog.com

 

境内マップ

 

境内マップと参拝経路

境内へ

境内へ

雨がぽつぽつ降っていたので気温はそこそこでしたが、かなり蒸し暑かった(6月下旬。

(普門院(ふもんいん)不動堂)

境内に入ってすぐ、塔頭(たっちゅう※)寺院の普門院とその不動堂があります。
(※末寺、脇寺。偉いお坊さんが亡くなった後に弟子が建てた小院)

普門院 不動堂

不動明王像のお姿はこちら↓(奈良博公式サイトより)https://www.narahaku.go.jp/wodpr_nh9/wp-content/uploads/2023/11/202310_fumonin_Leaflet.pdf

参拝入山受付

石段をあがり、仁王門手前の参拝受付にて共通拝観券(入山料+本堂特別拝観+本坊)を購入。

仁王門

仁王門

現在の仁王門は明治12年の再建。
”仁王さま”こと、金剛力士コンビが警備中。

仁王像

登廊(のぼりろう)

長谷寺といえば……な光景

長く、ゆるやかに登る、この登廊が「長谷寺」っぽい(テレビとかでよく見る)。
上・中・下の三廊に分かれていて、全部で399段。
1039年に造られたそうですが、下・中廊は明治22年の再建。

登廊の両側にある建物や植物をみながら、のぼっていきます。

(宗宝蔵:しゅうほうぞう)

宗宝蔵

長谷寺の国宝や重要文化財を公開している場所(春と秋)。
仏像好きとしては、こういう宝物館にしれっと国宝が安置されていたりするので要チェックなのですが……この日は時間があまりなかったのでとりあえず先をいそぎました(帰りに寄ろうとしたら16時半で閉まっていた……残念)。

(カフェもある)
登廊からカフェにも行ける
(嵐の坂)

下廊が終わると、いったん踊り場のような場所(繋屋)に到達。

ここから上に向かって伸びる「嵐の坂」にはあじさいの鉢が置かれていて、息をのむような美しさ(しかし……写真撮りたい人々で混雑もしている)。

嵐の坂

嵐の坂は後でみることにして、とりいそぎ本堂へ向かいます。
勾配がきつくなってきた。

上廊

本堂が見えてきた

やっとこさ、本堂エリアに到着しましたー。

本堂エリアに到着

本堂(国宝)& 特別拝観

本堂

ご本尊は10メートルを越す大きな十一面観音像。
礼堂からの参拝だけでも大迫力でした。
脇侍の難陀龍王&雨宝童子像も珍しいので必見です。

特別公開期間だったので、内陣まで入り、観音様のおみあしにも触れてきました(要拝観料)
内陣にも複数の仏像が安置されていて、わりと盛りだくさん。

特別公開リーフレット

本堂の外観や、特別拝観の詳細はこちらにまとめました。

【仏像】長谷寺(奈良)本堂 - 難陀龍王・雨宝童子も必見/特別拝観で観音さまのおみあしに触れる 

shishi-report-2.hatenablog.com

本堂東側のエリア

愛染堂、三社権現、稲荷社など。

(左)愛染堂 (右)稲荷社の鳥居と奥に三社権現

三社権現の向かいにある休憩所が穴場でした。
人がいなくて景色もきれい。

休憩所から本堂が見える
能満院・日限地蔵

本堂エリアからさらに東にある能満院。
看板のイラストがかわいくて、さくっとお参りしてきました。

能満院

 

日限地蔵さんが有名ですが、水子供養なども行われているようで、お地蔵さまがたくさんお祀りされていました。

大黒堂

大黒堂

大和七福神八宝霊場の一所。本堂の西側に隣接しています。
大黒様といえば、ふくふくした好々爺のイメージですが、こちらの大黒様は「翁っぽい」ちょっとリアルな印象。

お堂の前方には、財宝を入れる袋や打ち出の小槌も。

打ち出の小槌と福袋

生き物みたいな丸みを帯びた福袋がたまらない。小さいねずみさん(大黒天の使い)もいました。

さて、大黒堂の左手の階段をおりて、開山堂へ。

開山堂へ

開山堂(かいざんどう)

開山堂

徳道上人(この地に初代の十一面観音像をお祀りした)を祀るお堂。
長谷寺を開いてくれたことに感謝しつつ。

(休憩所・お土産処)

ちょっとお腹が空いていたので、お土産屋さんに何かないかと見てみたのですが、グッズメインでした(落雁みたいなのはあったかな)。
さすが大寺院、グッズは充実していたと思います。

休憩所でりんごジュースを飲んで英気を養い、本坊方面へ出発。

階段を下りていく

本坊(ほんぼう)

本坊へ

入山のときに購入した共通券で、本坊も見学できます。

本坊

現在の本坊は大正13年に再建。

長谷寺縁起絵巻(ここだけ写真OKでした)

壁にかからないほどおおきな仏画(レプリカ)や、長谷寺の縁起が記された絵巻(レプリカ)などを見学。

本坊を出て、本堂方面を望むと、境内の広さがわかる。

本堂方面を望む

奈良の古いお寺って、本当に広大なまま残っていて、いつも感動してしまう。

さて、参道に戻り、道なりに下ると、スタート地点に戻ってきました。

戻る

 

お花情報

「花のお寺」としても有名な長谷寺。
6月下旬はあじさいがきれいでした。
(詳細まとめる予定)

蓮も少し始まっていました。

おまけ

茶室(加藻庵)前の池に甲羅干し中のカメさん。

甲羅干し中

大きくてあまりにも堂々たるたたずまいなので、一瞬置物かと思ったのですが、実物でした。
カメって見ようによってはグロテスクさもある(爬虫類だし)のですが、妙なかわいらしさもある不思議な生き物ですよねえ。

広告- - - - - - - - - -

 



全体的な感想

平日でもそれなりに参拝者はいらっしゃり、さすが巨大寺院だなあと。
ただ、アクセスがやや渋いためか、外国人観光客の姿はほとんどなく、落ち着いていました。

境内広く、傾斜もあり、蒸し暑かったのでけっこう疲れました。
お寺を巡っていると、「足腰がしっかりしているうちに回っておこう」と改めて思わされます。

長谷寺は窓口でお願いすれば本堂までの車椅子送迎ができるそうで、これまた素晴らしいなと。

アクセス・時間・料金

・近鉄長谷寺駅より徒歩20分程度
・時間
(4~9月)8:30~17:00
(10~11月、3月)9:00~17:00
(12~2月)9:00~16:00
・入山料500円(※本堂特別拝観・本坊は別途必要)
変更となる場合がありますので、必ず公式サイトでもご確認ください。

公式サイト:奈良大和路の花の御寺 総本山 長谷寺

 

周辺の施設情報

後日更新予定