仏像、ときどきワンダー観光

おもに仏像のこと。不思議スポットやふつうの観光の話もたまにします

新型コロナウイルスの影響で営業時間などが変更になっている場合があります。

お出かけ前に必ず公式サイト等でご確認ください。

【基礎知識】毘沙門天とは? - 財宝・福徳・戦いの神

毘沙門天(びしゃもんてん)とは?

毘沙門天が二体並んでいる

毘沙門天(特別展「毘沙門天」撮影スポットより)


四天王のうちの「多聞天」が単独で祀られるときのお名前が「毘沙門天」です。
四神でグループ活動もするし、ソロでも毘沙門天名義で活動する、というイメージでしょうか。
ちなみに、毘沙門天は「七福神」や「十二天」の一員でもあります。大活躍ですね。

毘沙門天の役割は基本的には多聞天と同じで、「北を守る守護神」。

これ以外にも、福徳や財宝を司る神・戦勝祈願の神という面も持っています。

なぜ福徳や財宝のご利益があるかというと、毘沙門天のルーツはヒンドゥー教における財宝・福徳の神だから(仏教が発展する過程で、ヒンドゥー教などの神々が取り入れられました)。

また、なぜ戦いの神とされるかというと、聖徳太子が戦勝祈願をしたのが毘沙門天だから。

仏像の作例も多く、様々なお寺でお会いできます。

詳しい特徴を見ていきましょう。

_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
広告  

毘沙門天の特徴

基本のスタイルは多聞天(四天王)と同じ

甲冑を身に着ける武将の姿。
足元には邪鬼を踏みつけるか、荒々しい岩場にたちます。
宝塔という、お釈迦様の骨を入れる容器を掲げています。

そう、これらは多聞天の場合と同じ(>>>四天王)。

(異形象として兜跋毘沙門天というお像もある)

一般的な毘沙門天とは異なる姿の、兜跋毘沙門天(とばつびしゃもんてん)というお像もあります。

 

shishi-report-2.hatenablog.com

毘沙門天像の実例

毘沙門天がたくさんいるお堂

岩手 達谷窟毘沙門堂(たっこくのいわやびしゃもんどう)

毘沙門天は平安時代、東北地方で多く造られたそうです。

岩手の平泉にある達谷窟毘沙門堂は、坂上田村麻呂が108体の毘沙門天を祀ったのがはじまり。
現在も、20数体の毘沙門天たちが集まっているお堂です。

詳しくは>>>【岩手】達谷窟 毘沙門堂(たっこくのいわやびしゃもんどう) - 毘沙門天が集結している珍しいお堂

shishi-report-2.hatenablog.com

 

立っている像(立像)

京都 鞍馬寺 毘沙門天ファミリー

奈良国立博物館だよりの表紙

毘沙門天(奈良国立博物館だよりを撮影)

平安京の鬼門(北を守るために、鞍馬寺に祀られたお像です。

普通のお像とは違い、宝塔は持たずに遠くを見るようなポーズ。
都の番人として、悪者が入ってこないか監視していることを表現しているのですね。

なお、毘沙門天の奥さんは吉祥天、子は善膩童子、とする説もあるため、鞍馬寺では三人家族をひとまとまりで祀っています。

(鞍馬寺にて、ではなく、博物館での拝観の感想ですがご参考まで)

shishi-report-2.hatenablog.com

 

静岡 願成就寺 運慶の作

毘沙門天の写真の下の方に「運慶」という文字があるポスターの画像

毘沙門天(「運慶展」チラシを撮影)

上記は2017年「運慶展」のチラシ。

なんとなく人間味のある表情もいいし、身体も実に自然な動きに見えます。

足元には二匹の邪鬼いるのですが、この邪鬼も少しユニーク。
片方の邪鬼が、毘沙門天の持つ「戟(げき)」の下のほうを握っているのです。
せめてもの抵抗なのでしょうか。

_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
広告  


おわりに

戦いや財宝の神としても知られ、ファンの多い毘沙門天。

いろんなグループに加入していますので、整理しておきます。

・四天王(多聞天)
・七福神(毘沙門天)
・十二天(毘沙門天)
・単独で祀られるとき(毘沙門天)

 

他の仏像をさがす

shishi-report-2.hatenablog.com

 >>>一覧はこちらから

参考文献

仏像の見方ハンドブック-仏像の種類と役割、見分け方、時代別の特徴がわかる (池田書店のハンドブックシリーズ)

写真・図解 日本の仏像 この一冊ですべてがわかる!

イラストでわかる 日本の仏さま (文庫)

天の仏像のすべて (エイムック 2696)

_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
広告