本記事では、医務所や隔離病舎、牢舎(通称ギス監)の様子をお送りします。
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構内マップ
① 表門 ② 庁舎 ③ 中央看守所 ④ 収容棟(第一寮~第五寮) ⑤ 第一実習場 ⑥ 医務所 ⑦ 第六寮 ⑧ 隔離病舎 ⑨ 牢舎(ギス監) ⑩ 監獄史料館
(番号は本記事執筆者による)
⑥医務所
庁舎からは南北方向に細長い建物が伸びているのですが、それが趣ある通路というか、中庭のような空間を作り出しています。
もみじがきれいに色づいていました。
水は枯れていましたが、小さな池の跡もあります。
中庭(?)から医務所方面を見ると下の写真のような景色。
もみじの向こう側に立っているのが医務所です。
医務所の外観がわかりづらいので、反対側から撮った写真を載せます。
棟の中央に八角平面の塔屋を冠した建物。
医務所とは思えないほどおしゃれです。
さて、中庭側へ戻りまして。
医務所内へ入っていきます。
八角平面の塔の部分の内部です。
吹き抜けになっているんですね。
当たり前だけど、天井が高い!
診察室はわりと「普通」な感じですね。
処置室は全面タイル貼りで、ものものしい雰囲気です。
医務所に隣接した病室もあります。
このほかに、調剤室やレントゲン写真を現像すると思われる部屋もありました。
⑦第六寮
医務所とつながっていたのが第六寮。
医務所に近いので、病棟としての位置づけだったのかな?と思っていたのですが、そのわりには随分ポップな雰囲気。
赤・青・黄の信号カラー。
白い壁ともマッチしていて、どこかマリンっぽいテイスト。
この写真だけを見ると、監獄感ないですよね(まあ、トイレは透けてるんですが)。
少なくとも、第一寮~第五寮の重い雰囲気とは大違い。
通りすがりの見学者も「え? かわいい(監獄なのに)?」など、逆にちょっと戸惑っておられました。
病室であれば、清潔さを保つために、床にはじゅうたんなど敷かないと思いますので、通常の雑居房・独居房なのかな、と思います。
第六寮ということですから、比較的最近(昭和とか)につくられたのかな。
⑧隔離病舎
医務所とは別に、独立して建っている建物がありました。
隔離病舎です。
精神疾患者が暴れたりした場合に収容したようです。
人権的な配慮から、近年は使用されていなかったようですが。
サイズ的には「蔵」のような印象でした。
ドアや窓がいちいち重厚で、なんとなく重苦しい雰囲気。
ここに閉じ込められたら……と想像するのすら怖いですね。
⑨牢舎(ギス監)
明治維新前、奈良奉行所時代の座敷牢の一部(屋内にあったようです)。
通称を「ギス監」と呼ぶのは、キリギリスを入れておく虫カゴに似ているから!
監獄がいかに近代化したか、という比較のために、移築・保存されてきたとのこと。
出入口も身をかがめて出入りしなければならいサイズ。
広さはわずか1.5畳!
お手洗いも「ただの穴」でした。
現在は外に置かれているので日が入りますが、当時は屋内に設置されていたようですので、相当暗かったでしょうね。
狭いし、暗いし、汲み取り式トイレはすぐそこにあるし、いかにも気が滅入りそう。
罪を犯した人には人権などゼロだったというのがよくわかります。
確かにこのギス監と旧奈良監獄を比べたら、とんでもない進歩といえますね。
➉監獄史料館
表門を入って右手、元は食糧倉庫だった建物が監獄史料館としてプレオープンしていました。
旧奈良監獄に関する映像を上映していたり、どんな刑罰があったかなどの資料が展示されていました。
まだプレオープンだからか、意外と展示物は少なかったですね。
旧奈良監獄がホテルに生まれ変わっても、この建物は史料館として見学できるのではないと思われます。
(見学について)
現在ホテル改修にむけて工事中のため基本的に見学はできませんが、クラブツーリズムという旅行会社でたまに見学ツアーを開催しているようですので、ご興味ある方はチェックしてみてください。
(※プロモーションを含みます)
クラブツーリズム
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