仏像、ときどきワンダー観光

おもに仏像のこと。不思議スポットやふつうの観光の話もたまにします

新型コロナウイルスの影響で営業時間などが変更になっている場合があります。お出かけ前に必ず公式サイト等でご確認ください。

【仏像の知識】釈迦如来とは? - 悟りを開いた後のお釈迦さまの姿

釈迦如来像とは?

釈迦如来―究極の悟りに達し仏教を開いた聖者 Gakken mook―神仏のかたち4


「如来」とは、サンスクリット語で「真実から来た者」の意。

仏教の開祖である釈迦は、29歳で出家、35歳で悟りを開き、如来となりました。

その、悟りを開いた釈迦の姿を表したお像が釈迦如来像です。

広告- - - - - - - - - -

 



釈迦如来像の主な特徴

・悟りを開いているので、アクセサリー類は身に着けず、質素な格好をしています。

・頭頂部でお団子を結っているように見えますが、修行によって知恵が発達しすぎたため、頭が盛り上がっています(肉髻(にっけい)とよぶ)。

・お釈迦さまが説法をしている最中のお姿が一般的なので、手の形(印相)は施無畏印(人々に対して「恐れなくていい」)と与願印(人々の願いを「聞きます」)をとっていることが多いようです。


釈迦如来像の実例

文章で書くより実物(や写真)を見たほうが理解しやすいと思いますので、例を挙げていきます。

坐像(座っているタイプ)、立像(立っているタイプ)、三尊像(脇侍がいるのもの)、涅槃像(横になっているタイプ、入滅時の姿)、誕生仏(生まれたときの姿)など、けっこうバリエーションに富んでいます。

坐像(座っているタイプ)

奈良 飛鳥寺

sakurai-kankou.jimdo.com


釈迦如来といえばこのお方、というくらい有名ですかね。
奈良県の安居院の釈迦如来坐像、別名「飛鳥大仏」。
日本最古の仏像です。

鞍作止利(くらつくりのとり)が造ったお像です。

アーモンドアイが印象的ですね。
修復を繰り返しているので、ほっぺのあたりに絆創膏のような傷も。


立像(立っているタイプ)

京都 清凉寺

清凉寺釈迦如来像 日本の美術 第513号 (513)



・網目状の頭髪
・通肩(つうけん:両肩を覆う衣の着方) 
が特徴で、「清凉寺式」と呼ばれたりします。

清凉寺式の釈迦如来の模刻はたくさん彫られたようで、仏像観賞をしていると、わりとよくお見掛けします。

有名なのは奈良国立博物館所蔵のお像など。

重要文化財|釈迦如来立像(清凉寺式)|奈良国立博物館



釈迦三尊像(3人組)

両脇に小ぶりの仏像(脇侍)を配置して、「釈迦三尊像」としてまつることもあります。

奈良 法隆寺

週刊ニッポンの国宝100 34 四天王寺扇面法華経冊子/法隆寺釈迦三尊像(シテンノウジセンメンホケキヨウサッシ ホウリュウジシャカサンゾンゾウ)[分冊百科] (2018年5/29号)



こちらも飛鳥大仏と同じく、鞍作止利の作。

法隆寺の釈迦三尊像の場合、脇侍(釈迦如来の両隣りの小さめの仏像)は薬王菩薩・薬上菩薩です(ウィキペディアより)。
現代でいえば薬剤師の兄弟という感じでしょうか。

一般的には、釈迦如来の脇侍としては、「右が文殊菩薩、左が普賢菩薩」というパターンが多いようですが、古い形式だと薬王・薬上が多いですね。

 ☆拝観レポート>>>法隆寺 金堂 - 国宝の釈迦三尊像は飛鳥時代の記念碑的彫刻 

shishi-report-2.hatenablog.com


法隆寺公式サイト>>>仏像 - 金堂 | 聖徳宗総本山 法隆寺

誕生仏

はじめての仏像彫刻 おだまき地蔵から誕生仏まで


マーヤ夫人の脇の下から生まれたという伝説のお釈迦さま。
しかも、生まれてすぐに立って、右手で天を、左手で地を指し「天上天下唯我独尊」と唱えたというエピソードがありますよね。

そのときのお姿を表したのが誕生仏。
子供の姿なので、頭が大きかったり、手がムチムチしていたり、いわゆる「幼児体型」。

像高10~20cmくらいの小さな金銅仏が多いです。

奈良国立博物館 なら仏像館

「なら仏像館」の常設展示で、誕生仏が拝観できます。

誕生釈迦仏立像|奈良国立博物館


★奈良国立博物館ガイド>>>年パス持ちのファンがつづる観覧ガイド【総合】

shishi-report-2.hatenablog.com

 

出山釈迦如来立像(しゅっせんしゃかにょらいりゅうぞう)

山にこもって修行していた釈迦が「苦行は無意味」と悟って、山を下りるときの姿を表した仏像。
苦行後なので、全身ガリガリ、目はうつろな衝撃のお姿。

彫像としての作例は非常に少ないようです。

奈良国立博物館(※特別展など)

山を下りる釈迦を表した仏像

出山釈迦如来立像(特別展「奈良博三昧」にて撮影)


奈良国立博物館が所蔵しています(常時拝観できるわけではなく、特別展などにお出ましになるレアお像です)。


☆特別展に出陳された例>>>【特別展】奈良博三昧 - 「奈良博といえばコレ!」な逸品がずらり

shishi-report-2.hatenablog.com

涅槃仏像

入滅時(亡くなるとき)のお姿を表したお像。
要するに亡骸ですので、横たわっています。

あまりお見かけしないなーと思っていたのですが、やはり日本では制作が少ないようです。

東京国立博物館

f:id:shishi-report:20180628222535j:plain

東京国立博物館 総合文化展(2018年5月)

東京国立博物館の本館1階11室の仏像コーナーにいらっしゃいました(展示は定期的に変更となるため、必ず拝観できるわけではありません)。


☆東京国立博物館で仏像を観る>>>仏像スポットは本館1階11室 - 仏像、ときどきワンダー観光

shishi-report-2.hatenablog.com

広告- - - - - - - - - -

 



おわりに

釈迦如来像とひとことで言っても、いろんなタイプがあって興味深いです。

釈迦如来像のうち、出山釈迦如来像はかなりレアだと思うので、特別展などにおでましの際はぜひご覧になることをおすすめします。

ほかの仏像を探す

一覧表示>>>仏像の種類一覧 

 

shishi-report-2.hatenablog.com

 

参考文献

仏像の見方ハンドブック-仏像の種類と役割、見分け方、時代別の特徴がわかる (池田書店のハンドブックシリーズ)

写真・図解 日本の仏像 この一冊ですべてがわかる!

 

広告- - - - - - - - - -