仏像、ときどきワンダー観光

おもに仏像のこと。不思議スポットやふつうの観光の話もたまにします

新型コロナウイルスの影響で営業時間などが変更になっている場合があります。お出かけ前に必ず公式サイト等でご確認ください。

【仏像の知識】阿弥陀如来とは? - 人々を極楽浄土に導く仏

阿弥陀如来(あみだにょらい)とは?

めだかの本 魅惑の仏像 阿弥陀如来


人々を極楽浄土に導いてくれる
阿弥陀如来。

命が尽きるときに「南無阿弥陀仏」と唱えれば、極楽浄土から阿弥陀如来さんが迎えに来て、連れて行ってくれる、というエピソードを聞いたことがある、という方は(仏教徒でなくても)多いのではないでしょうか。

亡くなることを「お迎えがくる」とも言ったりするのは、このエピソードからきているのでしょう。

生きている間は、だれも死んだことがありませんから(仮に輪廻転生しているとしても覚えていませんし)、死とは不安なものですよね。

その不安に対し、「いざとなったら阿弥陀さまが来てくれるのだから」と安心することで、今ある生をまっとうしよう、ということなのでしょうね。

昔は、現代のように医学や科学も発達していませんから、「死」や「死後」って、「ほんとうに得体のしれないもの」だったでしょう(まあ、今もそうですが)。

だからこそ、阿弥陀如来の存在は、人々の心の支えになってきたのだろうと思います。

広告- - - - - - - - - -

 



阿弥陀如来像の特徴

大枠としては「如来像」なので
・肉髻(頭が盛り上がっている)
・白毫(額の光る巻き毛)
・三道(のど元の三本のしわ)
・質素な衣
などは、釈迦如来像と共通しています。

阿弥陀定印を結ぶ

阿弥陀如来像としての一番の特徴は、印相(いんそう)と呼ばれる手指の形。
「阿弥陀定印(あみだじょういん)」と呼ばれる印相を結んでいることが多いです。

(イメージ図
※フリーハンドで描いているので、正しい形は本などでご確認いただけると幸いです

f:id:shishi-report:20200229230058p:plain

 

両掌を上に向けて臍前で重ね、両人指し指を合わせて立て、その指先に親指を載せる。阿弥陀如来が瞑想している時の印相。

石井亜矢子『仏像の見方ハンドブック』池田書店(2015)P.149


ちなみに、阿弥陀如来が結ぶ印相は9種類もあります!
どの印相になるかは、生前の功徳によって変わるのだそうです。
上で紹介した「阿弥陀定印」は最高ランクのもの。

阿弥陀如来像の例

坐像(座っているタイプ)

鎌倉大仏

一番有名なのは、「鎌倉大仏」でおなじみ、高徳院の国宝銅造阿弥陀如来坐像でしょうか。

www.kotoku-in.jp

(実は私、まだ観たことないんです。
中学生の頃の遠足で、鎌倉には行ったのですけど……。
班行動だったので、いろんな人の思惑が交錯しますからね。
特に仲の良いメンバーでもなく、雨が降って寒かったし、終盤は全員イライラしていて辛かった思い出しかない)

京都 平等院 鳳凰堂

京都・宇治の平等院、鳳凰堂にいらっしゃる阿弥陀如来も有名ですね。

www.byodoin.or.jp

(平等院には行ったのに、鳳凰堂が修理中で阿弥陀如来像は観られなかった……という拝観レポート↓)

shishi-report-2.hatenablog.com

 

立像(立っているタイプ)

奈良国立博物館

かなりインパクトがあったのが、奈良国立博物館所蔵の阿弥陀如来立像(裸形)。

阿弥陀如来立像|奈良国立博物館


なんと、衣服をお召しになっていないのですよ!
(ご安心ください、大事なところには蓮華で覆われています)

最初に観たときはつい「さ、寒くありませんか?」と聞いてしまいそうでした。
脚も細いので、心配になります。

三尊像タイプ

阿弥陀如来像の両脇に小さな仏像が配されている。三人(仏)組形式です。
脇侍は、右が観音菩薩、左が勢至菩薩、であることが多いようです。

京都 三千院

三千院のお像の特徴は、脇侍の観音・勢至が、すぐに立ち上れるよう、前傾姿勢をとっているところ(大和座り)。

三千院公式サイト>>>http://www.sanzenin.or.jp/

奈良 興福院(こんぶいん)※特別公開時のみ

公開日が限られていますが、天平時代の木芯乾漆像です。
天平時代の作とは思えないツヤ、鈍く光る金色のお身体も見ごたえあり。

拝観レポート

shishi-report-2.hatenablog.com

 

ちょっと珍しいタイプの阿弥陀如来像

宝冠阿弥陀如来(ほうかんあみだにょらい)

豪華な宝冠を被っている阿弥陀如来。

岩手 毛越寺

毛越寺の常行堂にいらっしゃる「宝冠阿弥陀如来像」。
宝冠から垂れる飾りがリボンみたいでかわいかったです。

(拝観レポート)

shishi-report-2.hatenablog.com

 

五劫思惟阿弥陀如来(ごこうしゆいあみだにょらい)

五劫思惟阿弥陀如来像のイラスト

五劫思惟阿弥陀如来像 イメージ

頭(頭髪)が大きいので、ガイドブックなどでは「アフロヘア」と表現されることもある五劫思惟阿弥陀仏。

ものすごい長い時間、考え事(思惟)をしていた、ということを伸びまくった螺髪(らほつ)で表現しています。

「如来」と名前がついていますが、如来以前のお姿なんだとか。
(※なので、「阿弥陀如来」とせず、「阿弥陀仏」としている場合もあるようです)
阿弥陀定印などは結ばず、合掌などが多いようです。

奈良 五劫院

「五劫院」と名前がついているくらいですし、五劫思惟阿弥陀の例としては代表的なお寺かと。開扉日が限られていますのでご注意を(開扉日以外は予約が必要)。

五劫思惟阿弥陀仏坐像|五劫院|奈良市|奈良エリア|秘宝・秘仏 特別開帳|祈りの回廊|巡る奈良 [奈良県]

奈良 十輪院

開門日であればいつでも拝観可。
本堂脇のスペースにいらっしゃいます。
小ぶりではありますが、いつでもお会いできるのはありがたい。

shishi-report-2.hatenablog.com

広告- - - - - - - - - -

 



おわりに

死の瞬間に迎えに来てくれるということで、穏やかなお顔も特徴の一つ。
悩んでいるときは阿弥陀如来像に会ってみてはいかがでしょうか。

他の仏像を探す

一覧から探す>>>仏像の種類一覧

 

shishi-report-2.hatenablog.com

 

参考文献

仏像の見方ハンドブック-仏像の種類と役割、見分け方、時代別の特徴がわかる (池田書店のハンドブックシリーズ)

写真・図解 日本の仏像 この一冊ですべてがわかる!

 

広告- - - - - - - - - -