東大寺の高僧像
東大寺にお祀りされている高僧(有名なお坊さん)像は5体。
基本的には秘仏ですが、特別開扉日に拝観できます。
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良弁(ろうべん):東大寺を開いた
開山堂は12/16開扉
良弁(ろうべん)は東大寺を開いたお坊さん。
国宝の「良弁僧正坐像」が東大寺境内の開山堂にお祀りされています。
通常秘仏で、開扉されるのは12月16日の「良弁忌」のみ。
拝観レポート>>>【仏像】東大寺 開山堂(12/16特別開扉の様子)- 良弁僧正坐像もお堂も国宝
弟子の実忠のお像もある
良弁の弟子、実忠和尚のお像も普段は開山堂にお祀りされています。
(※特別展などで東大寺ミュージアムのほうにお出ましになることもあります)
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行基(ぎょうき):大仏造立の責任者
行基(ぎょうき)は大仏造立の責任者として奔走。
東大寺境内の行基堂にお祀りされています。
開扉はされていませんが、お堂の小窓が空いていればお姿をうかがえるかも。
ちなみに行基さんは、東大寺に限らず奈良ではとても親しまれているのでいろんな場所におられます。
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重源(ちょうげん):東大寺を復興(鎌倉期)
俊乗堂は7月5日と12月16日に開扉
兵火で焼かれた東大寺を十数年かけて復興させたのが重源さん。
俊乗堂には重源さんの晩年の姿のお像がまつられています(国宝)。
一瞬厳しいイメージなのに、どこかホッとするような気持ちにもなる、という不思議なお像です。
詳しい拝観レポ>>>【奈良】東大寺 俊乗堂 - 国宝の重源上人像は厳しい表情ながらどこかホッとする
公慶(こうけい):大仏殿を復興(江戸期)
勧進所は10月5日に開扉
重源によって復興をとげた東大寺ですが、戦国時代にはまたも焼失。
雨ざらしの大仏様に心を痛めていた公慶さん、20年かけて大仏さま&大仏殿を修理・再建しました。
寝るときすら座って休んでいたほどの働き者。
疲労で目が真っ赤に充血しつつも前向きな表情をしているお像は非常に印象的でした。
詳しい拝観レポ>>>【仏像】東大寺 勧進所(10/5秘仏特別公開の様子)- 僧形八幡・公慶上人・五劫思惟阿弥陀像
【参考】東大寺の四聖(ししょう)
本記事では東大寺に現存する高僧像をまとめましたが、東大寺では造立の功労者として「四聖」が定められています。
聖武天皇:大仏をつくろうと発願
菩提遷那(ぼだいせんな):インドのお坊さんで大仏開眼の導師
行基菩薩:大仏造立の責任者
良弁僧正:東大寺を開く
東大寺ではそれぞれが「観音・普賢・文殊・弥勒」菩薩の化身と考えられています。
関連
東大寺全体ガイド
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おわりに
お像になっている有名なお坊さん以外にも、尽力された方々がたくさんいらっしゃいます。今現在活躍されている僧侶の方々ももちろんそう。
お坊さんだけでなく、建設や整備に関わったり、寄付をしたり、手を合わせたり、と市井の人々の力もありますよね。
東大寺をつくり、まもり、再興させ、またまもり……といろんな人の力があって、今こうして大仏さまを拝めるのだなあ、と改めて思います。
お寺や仏像にはいろんな人の気持ちがこもっているのですよね。
だから、よりさわやかというか満たされたような気持ちになるのかなと思います。
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