猿沢池(さるさわいけ)
猿沢池の特徴
・興福寺の放生池(ほうじょうち:捕らえた魚などを放して生かすためにつくられた池)。
・人工池だが、天平時代にはすでに存在していたことが確実(※)
・興福寺境内の南側、近鉄奈良駅から徒歩5~10分くらいの好立地
・夏は提灯、秋は紅葉で美しさが増す
・中秋の名月には采女まつり
(※)『奈良まほろばソムリエ検定公式テキストブック』p.91)。
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猿沢池の風景
池ごしに、興福寺の五重塔、中金堂、南円堂も見えます。
風のない日は水面が鏡のよう。
湖面を眺めていると、エサがもらえると思ったのか、カメさんたちが寄ってきて、なんともかわいいです。鯉もいます。
写真がブレてしまっていますが、夜も周囲の建物の照明を反射してきれい。
夏は提灯
夏(采女まつりの時期)は水上に提灯が設置されて、幻想的。
この時期にしか咲かない特別な花が咲いているみたい。
秋は紅葉
興福寺周辺の色づいた木々に装飾され、五重塔がいっそう美しく見えます。
猿沢池の伝説
七不思議
「七不思議」なる言い伝えもあるようです。
・澄まず
・濁らず
・出ず
・入らず
・蛙はわかず
・藻は生えず
・魚が七分に水が三分
藻は生える時期もある気がする(水が緑色っぽい日もある)のですが、「蛙はわかず」というのは本当な気がします(目撃したことも、鳴き声をきいたこともない。カエル苦手なのでありがたい)。
采女(うねめ)と衣掛(きぬかけ)柳の伝説
簡単にまとめると
帝を一途に慕っていた美しい女性(女官)がいた。
しかし、次第に帝からの寵愛を感じられなくなり、猿沢池に身を投げてしまった。
その時に衣をかけたのが衣掛柳。
女官のことを不憫に思った帝は、池の北西に女官の霊を祭る「采女神社」を建てた。
という感じでしょうか。
こちらが衣掛柳。ほっそりしています。
采女神社。
采女神社は恋愛にご利益があるそうです。
愛情に悩んだ末に身を投げた人が恋愛の神様ってどうなんだろ? と最初は思ったのですが、片思いのつらさを知っているからこそ、悩める者たちに寄り添ってくれるのかもしれませんね。
例年、9月の中秋の名月には采女まつりが開催されます(2022年の開催については、詳細は未定)。
2019年の様子>>>(後日更新予定)
スタバもある
かつて「天平ホテル」だった建物の1階にスターバックスが誕生。
立地がよいので、常に混雑しています。
夜は比較的空いている気がするので、奈良に宿泊される方はお食事後のお散歩のついでにいかがでしょうか。
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おわりに
個人的に大大大好きな猿沢池。
猿沢池のほとりにはベンチがあって、くつろいでいる方もいらっしゃいます。
アクセスがいいだけあって、わりと人通りが多いです。
混雑しているときは、一箇所にとどまらず、池のまわりをぐるっと一周歩くのがおすすめ。
一周するうちに景色が変わりますし、とても気持ちが落ち着いてすっきりします。
あと、夜も静かでおすすめです。