法隆寺 大宝蔵院(だいほうぞういん)
法隆寺西院伽藍を出て、少し北へ。
上の写真の赤丸で囲ったところが大宝蔵院です。
平成に落成した、新しい伽藍。
法隆寺に伝わる宝物がたくさん展示されています。
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拝観レポート
特に記憶に残った夢違観音像と百済観音像を紹介します。
夢違観音(ゆめたがいかんのん)立像
夢違観音(ゆめたがいかんのん)という変わったお名前ではありますが、観音さまの分類でいえば「聖観音(しょうかんのん:観音さまの基本形)」に該当します。
悪い夢を見たときに、良い夢に変えてくれる観音様だそうです。悪夢を見た方はぜひ夢違観音さまにお願いしてみてください。
像高は87.3cmとやや小柄。
(参考)
法隆寺の大宝蔵殿に安置されている観音菩薩立像。国宝。銅製鍍金で像高 87.3cm。頭部の三面宝冠と台座は別鋳で本体は一鋳になり,内部は空洞。像名の「夢違」は,江戸時代に書かれた『古今一陽集』に,「悪い夢を見たとき,この観音像に祈るとよい夢に変えてくれる」とあることに由来し,一般に親しまれている。白鳳時代の代表作の一つ。なお台座は江戸時代の後補。
ブリタニカ国際大百科事典 小項目辞典の解説より引用
百済観音(くだらかんのん)立像
八頭身、すごくほっそりとされていて、日本では珍しい雰囲気のお像。
像高210cmなので、”モデル体型”な印象です。
百済観音もまた、分類でいえば「聖観音(しょうかんのん)」に該当します。
こちらの百済観音、辿ってきた歴史を知ると、よりグッときます。
展示パネルに記載されていた説明によると、この百済観音像はいろんなところを転々としていて、定住する場所がなかったのだそう。
平成10年に法隆寺に百済観音堂ができたことで、やっと安住の地を得られたのだとか。
飛鳥時代の仏像ですから、1300年以上の間、流浪していたわけですね。
そのエピソードに納得してしまうほどの穏やかな表情でした。
「いいよいいよ、あなた先にどうぞ」
と譲ってばかりで、ついつい自分のことは後回しにしてしまいそうな印象。
流浪しつつも、ここまで無事でいてくれてよかったなあ、と思いますね。
法隆寺 ほかのみどころは?
開扉期間は限られていますが、夢殿の救世観音もぜひ。
聖徳太子等身の秘仏です。
shishi-report-2.hatenablog.com
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