聖徳太子(しょうとくたいし)
歴史の授業で必ず登場する「聖徳太子」。
日本で最初に仏教を理解した人です。
亡くなった後に太子信仰が起こり、お像がつくられるようになりました。
詳しい特徴を見ていきましょう。
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聖徳太子像の特徴
いろんな年齢のお像がある
2才像
幼児の姿で、合掌して「南無仏」と唱える姿のお像。
上半身は裸で、裾の長い袴を着用していることが多いです。
2才ながら、何もかも見通していそうな目をしています。
7歳像
耳のところで髪を丸く結った少年の姿。
おとなしそうな印象ですね。
16歳像(考養像)
あどけなさを残しつつも、聡明さを感じる表情の16歳像。
手に香炉を持ち、父の病気平癒を祈る姿です。
写真はこちら>>【フォトギャラリー】聖徳太子立像内に菩薩半跏像 奈良博の調査で判明 特別展で公開 - 産経ニュース
35歳像
束帯姿でしゃくをもって座る35歳像。
キリリとした表情でいかにも”仕事できそう”な印象。
49歳像
49歳の摂政時代のお姿のお像が大阪・四天王寺にあるようです(秘仏、1月22日のみ開扉)。
聖徳太子像の実例
奈良 法隆寺
聖徳太子といえば、法隆寺。
境内の聖霊院に安置されている35歳像(国宝)が有名でしょうか。
3月22日のみ開扉。
境内東側にある「夢殿」には16歳像(考養像)が安置されています。また、夢殿の救世観音立像は聖徳太子の姿を模したお像とされています。
shishi-report-2.hatenablog.com
大阪 四天王寺
大阪の四天王寺もまた、聖徳太子が創建に関わったお寺(創建自体は法隆寺よりも古い)。
shishi-report-2.hatenablog.com
お寺のブログによると、聖徳太子をお祀りしているお堂は4か所。
太子殿:前殿に2歳像、奥殿に49歳像(秘仏、1/22のみ開扉)
番匠堂:曲尺をもつ太子像(毎月22日のみ開扉)
和労堂(休憩所):休憩所が開いて入ればいつでも拝観可
聖徳太子影向引導石:(仏像ではなく引導石ですが)
京都 広隆寺 上宮王院太子殿(11月22日のみ ※コロナ禍では中止)
広隆寺の上宮王院太子殿にお祀りされているのは、聖徳太子33歳のときのお姿のお像。
歴代天皇が即位のときに着用されたお召し物をまとっているのが特徴(つまり、現在の衣装は今上天皇がお召しになったもの)。
開扉は11月22日の「聖徳太子御火焚祭」のみ(コロナ禍では中止だったようなので、2023年以降の予定不明)。
関連 聖徳太子建立七大寺
聖徳太子が建立したとされる七つのお寺は
・【奈良】◆法隆寺【境内ガイド】- 日本最古の木造建築群
・京都 広隆寺
・奈良 法起寺
・【大阪】◆四天王寺 - 593年創建!昭和の建物も多く新旧入り混じる大寺
・【奈良】◆中宮寺 - 世界三大微笑像の一つ、菩薩半跏像にうっとり
・奈良 橘寺
・奈良 葛城寺(※所在不明)
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おわりに
現在の歴史の教科書では「厩戸王(うまやどのおう)」がメイン表記になったそうですね(「聖徳太子」は亡くなった後につけられたなどの理由から)。
存在自体に疑義が生じたりもしたようですが、どうやら「有力な王子」が存在した可能性は高いようです。
「聖徳太子」は、なぜ「聖徳太子(厩戸王)」と表記されるようになったのですか。|株式会社帝国書院
お札になったこともあるせいか、日本では非常に知名度が高いですよね。
仏像を巡っていても、比較的よくお見掛けします。
2才像と16歳像(考養像)が多めで、壮年の姿のお像はわりと少ないように感じます。
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