全体案内>>>◆西大寺- 静謐な空気のなか、心ゆくまで仏像を眺められるお寺
西大寺 四王堂(しおうどう)
奈良時代、西大寺の造営が進行していく中、最初に祀られたのが四天王(これは特異なことらしい)で、四天王のための四王堂も同時に建立されたそうです。
現在のお堂は1674年に再建されたもの。
十一面観音立像
お堂内に足を踏み入れてまず驚いたのが、中央に屹立する大きな十一面観音像の姿。
丈六(5メートル)以上だそうです。
その大きさに加え、どこか幻想的な雰囲気に飲み込まれました。
写真じゃ伝わりきらない魅力・迫力です。
まさか、街中にある西大寺で、こんな大きな仏像を拝観できるなんて想像していなかったので、びっくりしました。
長谷寺式と呼ばれる形式で、右手に錫杖、左手に華瓶を持っています。
錫杖は地蔵菩薩がよく持っているイメージだったので、十一面観音が持っているのは珍しいな、と思いました。
元々は別のお寺(法勝寺)のご本尊でしたが、破損していたのを叡尊が修復、1289年に西大寺に移動となったそうです。
四天王
四天王は文亀二年(1502)の兵火以降に再興したもの(と考えられる)。
四天王のうち三体は銅像、多聞天は左膝の下半分以外木造だそうです。
が、ぱっと見た感じでは木造も銅像も、あまり違いがわからなかったですし、四体の調和がとれているように思いました(以前の姿を忠実に再現しているのではないかと感じました)。
四天王といえば、邪鬼を踏みつけているのが定番のスタイルですね。
邪鬼の造形や表情に、仏師の個性が出たりもします。
なので、邪鬼の表情を見るのも楽しみの一つ。
邪鬼は、仏教に対する「悪」を表現しており、踏まれているので苦しげな表情をしてはいるのですが、どうにも憎めない表情ですよね。
だいぶコミカルな場合もあって、一人でクスクスしてしまうこともあります(できるだけこらえますが)。
今回驚いたのは、四天王のうち、増長天が踏みつけている邪鬼は、創建当初、天平時代のもの、ということ!
かなり存在感があり、ダイナミックでした。
とても創建当初のものとは思えません。
幾度もの火災を乗り越えてきたと思うと、感慨深いものがあります。
写真は公式ウェブサイトでご覧になれます。
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西大寺で観られる他の仏像
・本堂
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・愛染堂
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