仏像、ときどきワンダー観光

おもに仏像のこと。不思議スポットやふつうの観光の話もたまにします

【奈良】東大寺 中門 - 江戸時代に再興された兜跋毘沙門天&持国天

上に東大寺中門の画像、下に仏像の画像二枚

東大寺中門と仏像

本記事は、東大寺中門の仏像について紹介しています。
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 東大寺 中門(ちゅうもん)

東大寺の中門を参道から撮影した画像

東大寺 中門

南大門をくぐると、見えてくる中門。
この先が大仏殿となります。

中門に近づいてみましょう。

東大寺中門を撮影した画像

中門 近づいてみる

現在の中門は、江戸時代(1716年)に再興されたもの。

東大寺の中門と回廊を斜め横から撮影した画像

中門から回廊がのびる

両脇に西回廊と東回廊がのびています。

大仏殿に入る入口は中門(にむかって)左側にあり、通常はそちらから出入りするため、この中門を直接くぐる機会は少ないかと思われます。

ですが、この中門にも珍しい仏像が!
仏像好きの方はお見逃しなく。

中門の仏像

中門再興後、京仏師の山本順慶をはじめとする一門によって、持国天&兜跋毘沙門天(とばつびしゃもんてん)が造立されました(1719年開眼供養)。

兜跋毘沙門天(とばつびしゃもんてん)

お寺の門に仏像が安置されている

東大寺中門の兜跋毘沙門天立像

四天王のうち、北方を守る多聞天(たもんてん)。
多聞天が単独で祀られるときは「毘沙門天」と呼ばれます。

毘沙門天のうち、「中国・唐時代の兜跋国に出現した」と言われているのが兜跋毘沙門天です(参考>>>兜跋(とばつ)毘沙門天とは? - 地から湧き出し兜跋国(中国の西域)を救う)。

一般的な毘沙門天とは異なるお姿。
三面立という冠を被り、金鎖甲(きんさこう)という、複雑に編み込まれた鎧を着ています。

さらに衝撃的なのが、台座に地天&邪鬼がいること!

地天女の両側に邪鬼がいる画像

足元に地天女&邪鬼

(余談ですが、柵の隙間から撮影した画像3枚をつなげました。うまくできたと思う♪)

邪鬼コンビは「尼藍婆(にらんば)&毘藍婆(びらんば)」。
元は悪い鬼ですが、仏教で改心したのだとか。

他の(四天王に踏まれている)邪鬼と比べると、丸っこくてかわいらしい気がします。
尼藍婆・毘藍婆が女性であることも関係しているのかもしれませんね。

(毘沙門天のほかの記事>>>【奈良国立博物館】毘沙門天 - 有名どころが勢揃いで見ごたえが凄まじかった 

持国天(じこくてん)

柵の奥に仏像が安置されている画像

東大寺中門の持国天

持国天は、四天王のうちの一尊で、東の方角を守る仏です。
こちらはスタンダードなお姿かと思います。

網があると見えづらいのが残念ではありますが、防犯ほか考えると仕方ないですね。
網越しでも目がバチっと合うのがスゴイ。

足元の邪鬼はこんな様子。

邪鬼を踏んでいる足の画像

持国天の足元

邪鬼も比較的スタンダードなタイプかな、と。
足元をよく見ると、彩色が少し残っていますね。


東大寺にお越しの際は、中門の仏像チェックもお忘れなく。

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