仏像、ときどきワンダー観光

おもに仏像のこと。不思議スポットやふつうの観光の話もたまにします

2022年のお寺&仏像めぐり振り返り → 2023年の計画

2022年にお訪ねしたお寺

コロナ流行でなかなか旅行や観光に行きづらかった2020・2021年。
2022年は一時的に感染が収まっていた時期もあり、また秋からは規制が緩和され、少し動きやすくなりました。

ということで、2022年にお訪ねした主なお寺(11箇所)を振り返り、2023年にやりたいことを考えてみます。

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2022年にお訪ねしたお寺&仏像振り返り

奈良

福智院(ふくちいん):大きなお地蔵さまがすごい

ならまちの南東にあるお寺。

お寺の建物とリーフレット

福智院


お堂の感じからは想像がつかないような、大きなお地蔵さまがいらっしゃいます(台座なども含めると6.6メートル!)。

光背にみっっしりとミニ地蔵をつけておられるので、ご本尊+六地蔵+化仏で全567体!一度の参拝で567ものお地蔵さんに会えるわけです(最近はやりのタイムパフォーマンス?と考えることもできる?)。

リーフレットの写真ではスケール感が伝わらないので、仏像好きな方はぜひお寺へ。

【奈良】◆福智院 - 光背にお地蔵さんがみっしり!総高6.6mの地蔵菩薩(本尊+六地蔵+化仏で全567体)

 

白毫寺(びゃくごうじ):地獄メンバーど迫力

白毫寺

奈良市観光エリアから少し離れた高台にあるお寺。眺望が良好。春はツバキ、秋は萩が有名で、お花も楽しめます。階段は多いので、健脚の方向け。

仏像は、閻魔王太山王の存在感がすごい。
顔ごとこちらに飛んできそうな迫力を、いまだに思い浮かべられるほど。
記録係の司録の、引き笑いが聞こえてきそうなワルい表情もたまりません。

【奈良】◆白毫寺 - 眺めよし&閻魔さまのいるお寺(五色椿は3月下旬~4月中旬)

 

宝山寺(ほうざんじ):天狗出てきそう

別名「生駒の聖天さん」。
近鉄生駒駅からケーブルカーというシチュエーションもいい。
天狗でも出てきそうな独特の雰囲気が、私にはドンピシャでした。

弥勒菩薩、本堂、巾着袋型の賽銭箱

宝山寺

仏像に関しては、有名どころはほとんど秘仏。
ですが、崖壁に穏やかな表情で座る弥勒菩薩はけっこう珍しいかも。

歓喜天は商売の神様でもあるので、砂金袋(!)モチーフが境内あちこちにあり、それもかわいいのです。

【奈良】宝山寺(生駒聖天)- なんとなく修験者の気分を味わえる独特の雰囲気がたまらない 

 

不空院(ふくういん):高い壁の扉を開くための鍵を持つ宇賀弁才天

新薬師寺の近くのお寺。本堂は通常非公開のため、特別開扉期間に行きました。

福智院のみどころをまとめた画像

福智院

仏像としては例の少ない不空羂索観音(→不空羂索観音とは? - 投げ縄ですべての人をもれなく救済してくれる仏)がご本尊(三不空羂索観音のうちのひとつ)。

宇賀神と弁財天が習合した「宇賀弁財天」も珍しいです。困難な壁の扉を開くための鍵を手にしておられるのもポイント。

境内の「えんきりさん・えんむすびさん」のところにいる狛狸(?)もかわいい。

【奈良】◆不空院 - 〈特別拝観〉不空羂索観音と宇賀弁財天女/縁切り・縁結びにも 

 

秋篠寺(あきしのでら):伎芸天・大元帥明王など珍しい仏像

ここのところ、急に秋篠寺の記事が人気だなあ、と思っていたら、俳優の小栗旬さんが「毎年お参りしている」とテレビで発言したみたいですね。
そう、秋篠寺には諸芸上達のご利益があるとされる「伎芸天(ぎげいてん)」の彫像があります(詳しく→伎芸天とは? - 諸芸の上達にご利益 )。

伎芸天も必見ですが、個人的には大元帥明王(→大元帥明王とは? - 国を守り、外敵を退散させる明王)を推したい。(※秋篠寺では「たいげんみょうおう」と読みます)
6月6日のみの開扉なので、スケジューリングが大変ではありますが。

お堂と仏像の写真

大元堂と大元帥明王

大元帥明王は「この世でもっとも恐ろしい姿」とされるのですが、なんか親しみを持ってしまうのですよね。

【奈良】◆秋篠寺【境内案内】- 日本で唯一の伎芸天像に会える、苔の美しいお寺

 

矢田寺(やたでら)正式名:金剛山寺

お寺としても歴史が古く、規模も大きいのですが、あじさいの咲き誇る景色に感動しました。

矢田寺の見どころをまとめた画像

矢田寺

あまりお寺に興味がない人にでも「6月に奈良旅行するなら矢田寺行って!」とおすすめしたいレベル。
(※ただし全体的に坂道&階段ありまくるので足の悪い方にはかなり厳しいと思われます)

あじさいシーズンは本堂の仏像たちも公開されます(別途拝観料要)。
「矢田型地蔵」と呼ばれる形式のお地蔵様に会えます。

【奈良】◆矢田寺(金剛山寺)- お地蔵さま信仰発祥地のひとつ・体が埋もれるほどに咲き誇るあじさい 

 

伝香寺(でんこうじ) 地蔵会(着せ替え法要)

奈良市街地の好立地な場所にありながら、こぢんまりとしたお寺ゆえ、観光的にはそこまで有名ではないと思われる伝香寺(一応、ツバキの名所ではあるが)。
たしかに、東大寺とか興福寺とかの規模からすると、「普通のお寺」という感じなので、よほど興味のある人でないと、という感じではありますね。

私は今年、7月の「地蔵会(着せ替え法要)」を見学したのですが、これがなんかすごくグッときたんですよね。

興味ない人からすれば「お地蔵さんの衣装替えただけでしょ」にすぎないと思うのですけど。

僧侶が地蔵菩薩の衣装替えをしている

伝香寺地蔵会(着せ替え法要)

見学しているうちに気分が刷新されていくような不思議な心地になりました。
帰り道の足取りがとても軽いような、そんな心地。

【奈良】伝香寺 地蔵会(着せ替え法要) - 可憐なお地蔵さまの衣装替えで気分新たに 

 

興福寺 五重塔 特別公開

奈良のランドマーク的建物・興福寺の五重塔は、これから令和の大修理に入る予定。
ということで修理前の特別公開が行われました。

興福寺 五重塔特別公開ポスター

普段から公開されている仏像に比べると、五重塔内の秘仏群はやはり雰囲気が異なっていました。(それが良いとか悪いとかではなくて)人の手が入っていないことがなんとなくわかる。

「ああ、私たち人間も、こうして日常の過ごし方とか心の持ち方って、表に現れているんだな。だからこそ穏やかに過ごせるといいな」ということを思いました。

【仏像】興福寺五重塔 - 令和の大修理前の内部拝観

shishi-report-2.hatenablog.com

 

東大寺 勧進所 秘仏特別公開

江戸時代の大仏殿復興のときに活躍した公慶上人(こうけいしょうにん)ゆかりの勧進所(かんじんじょ)。

東大寺 勧進所 秘仏特別公開


休むときも座って寝ていたという、公慶上人。
疲労で目が真っ赤に充血していながらも、表情はイキイキとして見え、「やりたいことをやるって、こういうことなんだろうな」と思わされました(まあ、今の時代にはストロングスタイルすぎるかもですが)。

「アフロへア」と称される「五劫思惟阿弥陀」、快慶作の「僧形八幡」も拝見できるので、仏像好きにとってはけっこうすごい一日なのです。

【仏像】東大寺 勧進所(10/5秘仏特別公開の様子)- 僧形八幡・公慶上人・五劫思惟阿弥陀像

 

元興寺 夜間参拝

「奈良って、夜に見るところがあんまりないんだよなー」と思ってきましたが、今秋は、元興寺、興福寺、春日大社の夜間参拝が開催。

久しぶりの元興寺に行ってみました。

夜のお寺の境内と竹あかり

元興寺 夜間参拝のようす

ライトアップされた境内や竹あかりがきれい。本堂内は少し寒かったけれど、ほの暗い感じが落ち着きました。
(参考情報:こんなことを言ったら元も子もないのですが、元興寺に初めて行かれる方は昼間のほうがいいかもですね。元興寺名物の古瓦とか仏塔群とかはやはり昼のほうが見やすいので。)

【イベント/奈良】元興寺 夜間参拝 - 灯りのともる境内/「竹あかり」がきれいだった

 

 

大阪

四天王寺(してんのうじ)

「四天王寺」と名前がついているくらいだから、四天王像がたくさんおられるのだろう、と思っていたのですが、落雷や戦争で焼失を繰り返していて、古い仏像はほとんど残っていないようです(昭和のお像が多い)。

お堂も昭和に建て直したものが多いため、歴史の長いお寺(創建593年!)でありながら、フレッシュな雰囲気も感じるという、それが個性?になっているお寺。

四天王寺の五重塔、回廊、六時堂

四天王寺境内

都会にありながら境内はさわやかな雰囲気で、とても気持ちがいい!
創建に関わった聖徳太子の影響も境内あちこちで見られます。

【大阪】◆四天王寺 - 593年創建!昭和の建物も多く新旧入り混じる大寺

 

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2022年のまとめ

お訪ねした主なお寺は11社。ほぼほぼ奈良ですが、奈良が好きだから仕方がない。
特別拝観など、イベント期間中に参拝できたケースが多く、ラッキーだったなと思います。

個人的な思い出

ピアスで厄落とし?

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福智院への帰り道(たぶん)で、買ったばかりのお気に入りのピアスを紛失してしまって、けっこうショックでした。
が、お寺からの帰りということで、「厄落としが済んだ」と思うことにして(笑)、2023年に新しいものが見つかるといいなと思っています。

捻挫した足で白毫寺はまあまあきつかった

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足首をひどく捻挫した状態で白毫寺に行ってしまいました(お寺に行きたすぎて我慢できず)。
階段も多く、それなりに足が痛かったので、安静にすべきだったと反省(他にもいろいろ動いてしまったので、かなり長引きました)。その時期は、仕事などで予想外のミスに巻き込まれることも多かったので「ちょっと止まって冷静になりなさい」ということだったのかな。

やり残したこと

① 朝護孫子寺に行きそびれた

寅年限定 2022年の干支「ソーラー幸せ招き寅(とら)」黄

宝山寺に行ったとき、お寺の方に「2022年は聖徳太子没後1400年で寅年だから、関連のお寺をまわられるといいですよ」と教えていただきました。

その中に信貴山朝護孫子寺(しぎさんちょうごそんしじ)が入っていて、私としてもすごくすごく行きたかったのですが、機会を逃してしまい、、、2023年には行けるといいな。

信貴山朝護孫子寺 - 信貴山真言宗 総本山 朝護孫子寺 公式サイト

 

② 準備不足を反省

忙しさの合間にふと思い立って、たまたま来た電車に飛び乗って帯解寺(おびとけでら)に行ったものの。
仏像は特別拝観期間のみの公開だと勘違いしてしまい、境内に立ち入っただけでそのまま帰ってきてしまいました(実際はご本尊の子安地蔵尊は通常拝観可>>>公式子安山 帯解寺 - 安産祈願・求子(子授け)祈願所)。

受付で確認すればよかったのに、「まあ、妊婦さん(帯解寺は安産祈願などが有名)でもない中年の私がグイグイ行くのもなんか変かな。また特別公開時に来ればいいか」と謎に気が引けてしまったんですよね(境内に若いご夫婦が2組くらいいらしたので、なんか引け目?を感じてしまったのだろうか?無意識的に)。

せめて、しっかり調べてから行っていれば、お地蔵さまは拝見できたのに、と反省中。
(まあでも、コロナ流行下であることを考えると、妊婦さんのリスクを下げるという意味でもこれでよかったのかもしれない)

気ままな旅もいいですが、私には「事前にきっちり調べるスタイルのほうが向いている」のだなと実感。なるべく調べてから行こうと思います。

2023年の計画(改)

奈良まほろばソムリエ検定を受けようと思って、この記事にもそう書いていたのですが。
勉強し始めてみると、あまりにも歯が立たなすぎる(寺社分野はいいのですが、地理歴史に疎すぎて……)のと他の予定との兼ね合いなどで、延期することにしました。

2024年には受けられるよう、2023年のうちに、いろんな奈良のお寺を回っていきたいと思います。

(奈良通1級、2級は東京でも受けられますのでご興味ある方はぜひ。※こんなに宣伝していますが、関係者ではありません笑)

奈良商工会議所 > 奈良まほろばソムリエ検定 -通称・奈良検定-

 

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ほかの仏像記事

手前味噌ですが、我ながらよく書けたと思っている仏像記事、読んでいただけると嬉しいです。

 

shishi-report-2.hatenablog.com

 

shishi-report-2.hatenablog.com

特別お題「わたしの2022年・2023年にやりたいこと